植物原料からの採油
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 04:03 UTC 版)
「採油 (油脂)」の記事における「植物原料からの採油」の解説
油脂原料は、種子の場合は一般に脱皮、加熱してから圧搾・抽出を行う。これは加熱することにより油脂を含んでいる細胞の膜タンパク質を変性させて、油脂を細胞の外に出やすくするためである。 加熱の終わった原料は、圧搾あるいは抽出にかけられる。圧搾には普通スクリュー式プレス機が用いられるが、圧搾法ではどうしても残留油分が多くなるので、ごま、カカオ豆など油分の多いものに用いられる方法となっている。菜種、綿実などでは、まず予備圧搾で油分をある程度搾って含油率20%程度にまでした後、溶剤抽出するのが一般的となっている。 大豆は油分が比較的少ない(18~20%)ので、まずはこれを除皮した後プレスしてフレーク状にし、さらに乾燥させてから溶剤(ヘキサン)などで抽出を行う。フレークを乾燥させるのは、油分抽出後の脱脂大豆が優れたタンパク資源として飼料や食品の原料となるので、タンパク質が採油工程で変質しないようにするためである。またヘキサンのような比較的沸点の低い溶剤を使うのも、溶剤回収のときの加熱によるタンパク質の変性をできるだけ少なくするための配慮である。
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