栗田穣崇
くりた しげたか 栗田 穣崇 | |
---|---|
生誕 |
1972年5月9日(52歳)![]() |
出身校 |
岐阜県立大垣北高等学校卒業 専修大学経済学部卒業 |
職業 | 経営者 |
団体 |
NTTドコモ(1995年 - 2009年) バンダイナムコゲームス(2011年 - 2015年) ドワンゴ(2015年 - ) |
著名な実績 | iモード絵文字の開発 |
代表作 | iモード絵文字 |
肩書き |
株式会社ドワンゴ取締役 株式会社カスタムキャスト取締役 |
栗田 穣崇(くりた しげたか、1972年5月9日[1] - )は、日本の経営者。iモードの立ち上げメンバーで、携帯電話の絵文字(iモード絵文字など)の開発者[2]。
現在は株式会社ドワンゴ取締役兼ニコニコ代表、株式会社カスタムキャスト取締役[3]。岐阜県大垣市出身[1]。
来歴
1991年、岐阜県立大垣北高等学校を卒業。1995年、専修大学経済学部を卒業し、NTTドコモに入社[4]、コンテンツ開拓担当課長を務めた[5]。2000年からはドコモ・ドットコムに出向し、チーフクリエイティブオフィサーを務めた。2004年からは楽天株式会社に出向し、楽天オークション企画・マーケティング部長を務めた。その後、ぴあ株式会社セールスプロモーション局次長、株式会社バンダイナムコゲームスネットサービス推進部ゼネラルマネージャー、株式会社ドワンゴ執行役員、株式会社テクテック取締役、株式会社大百科ニュース社取締役、株式会社ドワンゴ取締役[6]などを歴任し、2017年12月、niconico運営責任者に就任[7]。2018年6月20日、カドカワ株式会社取締役に就任[8]。同年12月、株式会社カスタムキャスト取締役[9]。2019年2月、株式会社ドワンゴ専務取締役COOに就任[4]。2023年2月22日には自身の声を元にしたA.I.VOICEライブラリ「栗田まろん」を公開、配布開始した[10]。同年10月6日、自身の声を元にしたVOICEVOXライブラリ「栗田まろん」が実装(ver 0.14.8より)[11]。
年譜
- 1991年 - 岐阜県立大垣北高等学校卒業
- 1995年 - 専修大学経済学部卒業
- 1995年 - NTTドコモ入社
- 2000年 - ドコモ・ドットコムに出向
- 2004年 - 楽天に出向
- 2009年 - NTTドコモ退社、ぴあ入社
- 2011年2月 - バンダイナムコゲームス(後のバンダイナムコエンターテインメント)入社
- 2015年3月 - ドワンゴ入社、ドワンゴ執行役員
- 2017年10月 - ドワンゴ取締役
- 2018年6月20日 - カドカワ(現在の株式会社KADOKAWA)取締役
- 2018年12月 - カスタムキャスト取締役
- 2019年2月 - カドカワ取締役退任
- 2019年2月 - ドワンゴ専務取締役COO
- 2025年4月 - ドワンゴ取締役
人物
- 榎啓一・松永真理・夏野剛らと共に、iモードの立ち上げに携わり、絵文字を開発した[12]。栗田によれば、絵文字のデザインをまとめたのは建築家の青木淳だという[13]。
- 企画・開発したiモード絵文字がニューヨーク近代美術館のコレクションに追加された[14][15][16]。
- メディアワークスの携帯電話専門誌「iモードで遊ぼう!」[17]、アスキー・メディアワークスのモバイル情報総合誌「mobileASCII」[18] にコラムを寄稿。
- 鰻が大好物である。
- 仏像マニアである。
- 2023年6月28日にサービスを終了した自作ゲーム投稿コミュニティサービス「RPGアツマール」はドワンゴ入社して初めて立ち上げたサービスである。
- 2019年9月30日にサービスを終了したニコニコアプリ専用ブラウザゲーム「エンゲージプリンセス」総監督・開発責任者。
- 西村博之は、栗田穣崇について”友達としては全然良いと思っています。ただ事業家として今のニコニコを立ち直せる能力があるかというと向いてないんじゃないかなと思ってます”(2020年6月22日)[動画 1]。ニコ生ってもう少しうまく運営できると思いませんか?の質問に対して西村は、”栗田さんが頑張る気がないってことなんじゃないかなと思ってます”(2023年5月26日)[動画 2]と答えている。
- ニコニコの運営責任者になって以降、ニコニコの複数のサービスを廃止し、担当するKADOKAWAのWebサービス事業の売上高を5年で290億23百万円(2018年3月期)から220億63百万円(2023年3月期)まで減少させた[19][20]。またニコニコのMAU(ログインUU + 動画非ログイン視聴UU)を1,754万人(2018年3月実績)から1,470万人(2023年1-3月の平均値)まで減少させた[21][22]。
- ニコニコの代表として、「ゆっくり茶番劇商標登録問題」の問題解決に取り組んだ[23]。
- 「ニコるくんを返して」という要望が多かったニコニコ動画の「ニコる」機能の復活を有言実行した。
- 過去にニコニコチャンネルをユーザー全員に渡すという発言をしており、ニコニコネット超会議2020にて横山緑にその時期について問われ「5年以内なら確実、5年もかからない」と答えたが、ニコニコ超会議2024にて横山緑に再度問われた際「情報開示できる時になったら予告する。進めてはいる」と答えを後退させた。
- ニコニコの代表として、2007年6月の有料プラン導入以来、ニコニコの「プレミアム会員」の初の値上げを実施した[24][25]。NTTドコモとの提携プラン「OCNニコニコ動画プレミアム」を終了させた[26]。
- ニコニコサービスへのサイバー攻撃を受けてサービスを停止している期間、「月刊ニコニコインフォ」をYouTubeに場所を移して生配信した[27]。
- ニコニコサービスへのサイバー攻撃において、ハッカーとの交渉を担当していると報じられた[28][29]。
- 過去に「ニコニコはプラットフォームとしての表現規制方針を現状から変更する予定はない」と発言していたが[30]、2024年10月からニコニコ規約およびニコニコ活動ガイドラインを一部改定し国際情勢・海外の法令等に合わせた表現規制を行った[31]。この表現規制により、ニコニコ動画の5万件超のコンテンツの一斉削除が行われた[32][33]。
- 昨今の社会環境や国際情勢など踏まえ「ニコニコ春画」のサービスを終了させた[34]。
出演
ネット番組
- 週刊ニコニコインフォ(2020年6月16日 - 2022年11月22日、ニコニコ生放送)
- 月刊ニコニコインフォ(2022年12月5日 - 、ニコニコ生放送)[35]
テレビ番組
- 平成ネット史(仮) 後編 「貴重な映像と驚きの秘話でひもとく!モバイル&SNSの歴史」(2019年1月12日、NHK Eテレ)
- X年後の関係者たち〜あのムーブメントの舞台裏〜(2022年7月19日、BS-TBS)[36]
- キントレ(2023年8月19日、日本テレビ)
- 世界一受けたい授業(2024年1月27日、日本テレビ)
朗読劇
- てぇてぇ夏の物語:ずんだもんとつむぎのバーチャル大冒険(2025年6月7日、栗田まろん[37])
脚注
注釈
出典
- ^ a b “栗田穣崇のプロフィール・画像・写真”. WEBザテレビジョン. KADOKAWA. 2024年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月26日閲覧。
- ^ Prisco, Jacopo (2018年5月23日). “Shigetaka Kurita: The man who invented emoji” (英語). CNN Style 2018年6月17日閲覧。
- ^ “株式会社カスタムキャスト”. uSonar. 2024年7月26日閲覧。
- ^ a b “iモードに絵文字を生んだ男の、やりきる力。やがて絵文字はemojiになった|栗田穣崇の履歴書”. エンゲージ. エン・ジャパン (2020年2月18日). 2025年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月15日閲覧。
- ^ “レギュラーセッション/日本最大級のゲーム開発者カンファレンス CEDEC 2008”. 社団法人コンピュータエンターテインメント協会. 2025年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月15日閲覧。
- ^ “株式会社ドワンゴ役員”. 2017年10月30日閲覧。
- ^ “代表取締役会長の異動(退任)に関するお知らせ”. ドワンゴ (2017年12月21日). 2021年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月15日閲覧。
- ^ くりたしげたか [@sigekun] (2018年6月20日). "本日行われたカドカワ株式会社の第4期定時株主総会でカドカワ取締役に就任しました。". X(旧Twitter)より2025年2月15日閲覧。
- ^ “ドワンゴとS-court、合弁会社「カスタムキャスト」を設立…3Dアバター作成アプリ「カスタムキャスト」の開発・運営事業を展開”. gamebiz (2018年12月26日). 2024年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月15日閲覧。
- ^ A.I.VOICE公式 [@AIVOICE_PR] (2023年2月10日). "【お知らせ】A.I.VOICE 栗田まろんの配布日が決定しました!". X(旧Twitter)より2025年4月25日閲覧。
- ^ A.I.VOICE × ニコニコ× VOICEVOX のコラボ企画 ニコニコ代表栗田穣崇・百花繚乱のボイスソフト化決定
- ^ “生みの親が語る「ケータイ絵文字」14年の軌跡と新たな一歩”. 日経トレンディ (2012年5月25日). 2012年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月28日閲覧。
- ^ 「MoMAに収蔵された事が話題となっている携帯電話の「絵文字」のデザインを手掛けたのは、建築家の青木淳だった」[1]。
- ^ “絵文字、ニューヨークMoMAのコレクションに”. 株式会社インプレス (2016年10月27日). 2018年8月28日閲覧。
- ^ “ドコモの初期絵文字がNY近代美術館のコレクションに!企画・開発の栗田氏が喜びのコメント”. 株式会社イード (2016年10月27日). 2018年8月28日閲覧。
- ^ “ドコモが開発した絵文字、ニューヨークMoMAの永久収蔵品に!”. 株式会社レッドコンサルティング (2016年10月27日). 2018年8月28日閲覧。
- ^ “携帯電話キャリアと考えるモバイルゲームの未来(仮)”. 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会. 2019年1月7日閲覧。
- ^ “モバイル情報総合誌 『mobileASCII』発行のお知らせ”. KADOKAWA. 2019年1月7日閲覧。
- ^ “EDINET”. 金融庁. 金融庁. 2023年9月21日閲覧。
- ^ “有価証券報告書”. EDINET. 金融庁. 2023年9月21日閲覧。
- ^ “カドカワ株式会社 2018年3月期 通期決算”. 2023年9月23日閲覧。
- ^ “KADOKAWA2023年3月期 通期決算”. 2023年9月26日閲覧。
- ^ shuuji_ishimoto (2022年6月3日). “「ゆっくり茶番劇」商標問題を、ドワンゴ視点の時系列で振り返ってみる(ニコニコ代表:栗田氏の寄稿)”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2023年12月6日閲覧。
- ^ “ニコニコの「プレミアム会員」が値上げへ 導入から16年で初”. ITmedia NEWS. 2023年12月6日閲覧。
- ^ くりたしげたか [@sigekun] (2023年12月4日). "提供開始より16年間に渡って月額500円(税抜)の料金据え置きに努めてきました". X(旧Twitter)より2023年12月6日閲覧。
- ^ “特定商取引法に基づく表示(OCNニコニコ動画プレミアム) | OCN”. service.ocn.ne.jp. 2024年1月27日閲覧。
- ^ “ニコニコ、情報番組を“YouTube”で生配信 「非常時でも集まれる場を作りたい」と栗田代表”. ITmedia NEWS. 2024年6月12日閲覧。
- ^ “【極秘文書】ハッカーが要求する「身代金」の全容”. NewsPicks (2024年6月22日). 2024年6月30日閲覧。
- ^ “「身代金報道」でKADOKAWAグループ内が疑心暗鬼に…“株価暴落”、“元会長の裁判”まで重なって頭を抱える社員の胸中(2ページ目)”. デイリー新潮 (2024年6月28日). 2024年6月30日閲覧。
- ^ “KADOKAWA夏野社長が役員報酬を一部返上 ABEMAでの表現規制発言などを巡り”. ITmedia NEWS. 2025年1月19日閲覧。
- ^ “「ニコニコ春画」サービス終了へ R-15カテゴリのイラスト投稿サービス”. KAI-YOU | POP is Here . (2025年1月16日). 2025年1月19日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2025年1月20日). “ニコニコ動画が5万件超のコンテンツを一斉削除、「国際情勢、海外の法令等も鑑み」【やじうまWatch】”. INTERNET Watch. 2025年1月20日閲覧。
- ^ “ニコニコで5万超の動画が消えた 海外の状況を鑑みた規制見直しの一環か”. ITmedia NEWS. 2025年1月20日閲覧。
- ^ IT班 (2025年1月16日). “「ニコニコ春画」終了へ、R-15イラスト住み分け13年 「昨今の社会環境や国際情勢など」踏まえ継続断念”. J-CAST ニュース. 2025年1月19日閲覧。
- ^ “週ニコ改め月ニコが放送開始! 『月刊ニコニコインフォ 第1号放送』レポート 初回ゲストは「あつぶい」「はろみゅ」より咲夜あずさ、鶴野有紗が登場|ニフティニュース”. ニフティニュース. 2023年12月6日閲覧。
- ^ “X年後の関係者たち あのムーブメントの舞台裏 X年後の関係者たち あのムーブメントの舞台裏「ニコニコ動画編」(バラエティー) | WEBザテレビジョン(6785-20)”. WEBザテレビジョン. 2023年12月6日閲覧。
- ^ @zunPARAdio (2025年3月24日). "「ずんだもんのずんパラじお ずんずんPJファンクラブ(公式)」による2025年03月24日のポスト". X(旧Twitter)より2025年3月24日閲覧。
動画
- ^ (日本語)『ドワンゴの栗田さんは経営者として2番手あたりが相当だと思う理由』2021年5月25日 。2023年8月18日閲覧。
- ^ (日本語)『JOEL GOTTを飲みながら2023/05/26』2021年5月25日 。2023年8月18日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 栗田穣崇のページへのリンク