栄養葉と胞子葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 07:19 UTC 版)
シダ類の羽葉において、胞子嚢は葉の背軸面に付き、集まって胞子嚢群(ほうしのうぐん、sorus、ソーラス)を形成する。原シダ類では枝の先端に胞子嚢を付ける。 羽葉の二形性は種によって異なり、二形(にけい、dimorphic)のものでは胞子嚢を付ける胞子葉(ほうしよう、fertile frond、または実葉)と胞子を付けない栄養葉(えいようよう、sterile frond、または裸葉)に分かれる。また、区別のないものは同形(どうけい、monomorphic)、1枚の葉で胞子を付ける羽片と胞子を付けない羽片があるものは部分二形(ぶぶんにけい、hemidimorphic)と呼ばれる。同形のものでも、イノデやオシダの羽葉のようにほぼ完全に同じで条件が良ければすべての葉に胞子嚢群を付けるのに対し、コバノカナワラビやホソバシケシダなどでは胞子嚢をもつ羽葉の方が丈が高く、幅が広くなる。クマワラビやカニクサでは胞子嚢をつけた羽片が小さくなる。 ハナヤスリ類では担栄養体(たんえいようたい、trophophore、または栄養葉)と担胞子体(たんほうしたい、sporophyte、または胞子葉)の基部が合わさって担葉体(たんようたい、phyllomophore、または共通柄、common stalk)となる。
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