東方起源の性格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 05:55 UTC 版)
古くは東方の豊穣・多産の女神アスタルテー、イシュタルなどと起源を同じくする外来の女神で、『神統記』に記されているとおり、キュプロスを聖地とする。オリエント的な地母神且つ金星神としての性格は、繁殖と豊穣を司る神として、庭園や公園に祀られる点にその名残を留めている。そして愛の女神としての性格を強め、自ら恋愛をする傍ら神々や人々の情欲を掻き立てて、恋愛をさせることに精を出している。同じく愛の神エロースと共にいる事もしばしばである。また、これとは別に航海の安全を司る神として崇拝されたが、これはフェニキアとの関連を示唆するものと考えられる。 スパルタやコリントスでは、アテーナーのように、甲冑を着けた軍神として祀られていた。特にコリントスはギリシア本土の信仰中心地とされ、コリントスのアクロポリス(アクロコリントス)のアプロディーテー神殿には、女神の庇護下の神殿娼婦が存在した。この所作もまた東洋起原のものとされる。 古くから崇拝されていた神ではないために伝えられる説話は様々である。ヘーパイストスの妻とされるが、アレースと情を交わしてエロースなどを生んだという伝承もある。アプロディーテーとエロースを結び付ける試みは、紀元前5世紀の古典期以降に盛んとなった。
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