東アジアの生産分担構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/16 06:19 UTC 版)
「中間財貿易」の記事における「東アジアの生産分担構造」の解説
東アジアでは、生産の分担構造は、すでに長いあいだ顕著な現象と認められている。東アジアの生産連鎖には、いわゆる三角貿易(日本で基幹部品を生産し、それを中国などに輸出し、加工・組立して、完成品を日本あるいは米国などに輸出する)が認められた。 2009年のアジアにおける中間財貿易の比率は53パーセントであった。輸入でみると、財輸入の比率は64パーセントに達している。東アジア域内の中間財貿易比率は、対域外の貿易における中間財貿易比率を大きく上回っていることが確認される。ボールドウィンは19世紀後半からの世界経済の大変化をThe First Great Unbundling、20世紀末以降の大変化をThe Second Great Unbundlingと呼んでいる。第2のアンバンドリングは、1980年代に米墨国境(マキラドーラ)と東アジアで始まった。しかし、ボールドウィン東アジアのそれは、"most spectacular second unbundling"だったと評している。 1980年代以降の東アジア経済の急速な発展は、その製品構造に独特の構造をもたらした。それはしばしば雁行型経済発展などと名づけられており、その形成についてはさまざまな解釈が与えられている。東アジアの生産貿易構造の雁行形態として有名なものは、赤松要の基本形態ではなく、いわゆる第2形ないし変形モデルである。しかし、近年は、この第2形にの変容が見られると指摘されている。
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