杜預の序文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 02:30 UTC 版)
『春秋経伝集解』の冒頭には、杜預による序文が附されている。ここには原著(『春秋』と『左伝』)が記された経緯、その書名に関する説明、伝承や注釈の歴史への言及、自身による文献整理の記録、自身が注釈を記す動機、といった事柄が記されている。 これらの要素を備えた杜預の序文の体裁は、後漢から東晋にかけて成立した注釈書の序文(『古文尚書』孔安国序、『国語』韋昭序、『孟子』趙岐序、『呂氏春秋』高誘序など)の多くと共通する形式である。古勝 (2006, p. 48)は、このような形式を取る注釈書が生まれた背景として、『詩経』や『書経』の序文、『史記』太史公自序の影響が考えられるほか、劉向・劉歆の書物整理によって作られた「叙録」の影響が考えられると述べている。
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