本人はそのままの形では述べていない有名な文言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/29 09:24 UTC 版)
「テルトゥリアヌス」の記事における「本人はそのままの形では述べていない有名な文言」の解説
「不条理なるが故に我信ず」(別の訳例としては「不合理なるが故に我信ず」等、ラテン語: Credo quia absurdum)という言葉が、しばしばテルトゥリアヌスに帰せられる言葉として言及されるが、実際にはそれは誤りで、テルトゥリアヌスはその通りには述べていない。 テルトゥリアヌスが実際に述べた文言は以下の通りである。 日本語訳 原文 神の子が死んだということ、これはそのまま信ずるに値する。何故ならそれは不条理だからだ。そして、墓に葬られ、彼は復活した。この事実は確かだ。何故なら、それは不可能だからだ。テルトゥリアヌス『キリストの肉について』 et mortuus est dei filius: prorsus credibile est, quia ineptum est. et sepultus resurrexit: certum est, quia impossibile."De Carne Christi", Quintus Septimius Florens Tertullianus ヤロスラフ・ペリカンは、イエス・キリストに(新約聖書・ヨハネによる福音書において)「ロゴス」という名が与えられたことは、キリスト信仰の逆説性を、信仰の非合理性を讃美するほどに重んずる傾向に歯止めをかけるはたらきを持つものであるとし、これを前提とした上で、テルトゥリアヌスによる本来の文言を紹介。テルトゥリアヌスの文言が直解主義・反知性主義といったかたちで独自に権威主義的に取り上げられることについて批判的に述べている。
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