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中央区立図書館

(本の森ちゅうおう から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/04 08:54 UTC 版)

中央区立図書館【全体用】
Chuo City Library
施設情報
正式名称 中央区立図書館
愛称 本の森ちゅうおう(中央区立京橋図書館)
前身 東京市立図書館(1911 - 1950)
事業主体 中央区
管理運営 株式会社図書館流通センター
延床面積 8,600平方メートル m2
開館 1950年(昭和25年)
所在地 東京都中央区新富1-13-14
統計情報
蔵書数 785,176 冊(令和7年度時点)
貸出数 1,800,905 冊(令和7年度)
来館者数 1,639,950 人(令和7年度)
年運営費 1,276,093 円(令和7年度)
条例 中央区立図書館設置条例
公式サイト 中央区立図書館
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
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中央区立図書館(ちゅうおうくりつとしょかん)は、東京都中央区が設立・運営する公共図書館の総称および組織名。

京橋図書館(本の森ちゅうおう)・月島図書館・日本橋図書館・晴海図書館の4館からなる。中央区の在住・在勤(在学)者でなくても利用可能で、利用カードを作成し、禁帯出でない図書館資料を借りることができる。また、65才以上の中央区在住者に限り、シニアセンターで中央区立図書館の予約資料受取と返却ができる。ただし、予約自体は図書館への電話などですることになる。

沿革

京橋図書館

築地以前

  • 1911年(明治44年):東京市立京橋簡易図書館として設立認可を受け開館(京橋尋常小学校内)[1]
  • 1922年(大正11年):京橋区金六町の大礼記念京橋会館内に移転、1923年4月に閲覧を開始[2]
  • 1923年(大正12年):関東大震災で焼失、翌年仮館舎で再開
  • 1927年(昭和2年):京橋区木挽町に移転

築地時代

  • 1929年(昭和4年)8月:京橋区役所庁舎完成に伴い移転[2]
  • 1950年(昭和25年):日本橋図書館・月島図書館を含めて中央区に移管[3]
  • 1961年(昭和36年):実業資料室を開設
  • 1967年(昭和42年):中央区役所建て替えに伴い、有馬京華城東小学校に分散して図書館業務を継続[4]
  • 1970年(昭和45年):区役所新庁舎完成に伴い、現館舎に復帰[4]

新富時代

  • 2022年(令和4年)8月31日:移転のため旧京橋図書館(築地1丁目)閉館[5]
  • 2022年(令和4年)12月4日:新富1丁目の「本の森ちゅうおう」内に移転開館[5]

日本橋図書館

日本橋通時代

  • 1909年(明治42年):東京市立日本橋簡易図書館として設立認可を受け開館(城東尋常小学校内)[6]
  • 1923年(大正12年):関東大震災で焼失、同年11月に仮館舎で再開[7]
  • 1944年(昭和19年):戦争激化に伴い休館。
  • 1948年(昭和23年):戦時中の休止状態から再開[8]
  • 1957年(昭和32年):区立久松中学校に勤労青少年の読書施設として両国図書閲覧室を開設。
  • 1958年(昭和33年):日本橋蛎殻町の日本橋特別出張所(旧日本橋区役所)内に蛎殻町児童読書室を開設。

蛎殻町→人形町時代

  • 1971年(昭和46年):日本橋特別出張所内に移転[9]、両国・蛎殻町の読書施設を統合。
  • 1994年(平成6年):日本橋人形町に完成した複合施設に移転。
  • 2016年(平成28年):複合施設に同居する日本橋小学校の校舎拡大に伴う改修工事のため、一部休館。
  • 2017年(平成29年):改修工事の終了。全館再オープン。

月島図書館

晴海移転以前

  • 1914年(大正2年):東京市立月島簡易図書館として設立認可を受け開館(月島尋常小学校内)[10]
  • 1915年(大正3年):月島小校舎改築に伴い佃島尋常小学校内に移転[7]
  • 1923年(大正12年):関東大震災で焼失、同年11月に仮館舎で再開。
  • 1925年(大正14年):月島尋常小学校校舎完成に伴い同小学校内に移転。
  • 1928年(昭和3年):月島第二尋常小学校校舎完成に伴い同小学校内に移転。
  • 1944年(昭和19年):戦争激化に伴い休館。
  • 1954年(昭和29年):区立月島簡易図書館として再開。

晴海移転→月島復帰

  • 1958年(昭和33年):晴海町三丁目に移転[9]
  • 1971年(昭和46年):晴海団地内の晴海社会教育会館内に再度移転。
  • 1988年(昭和63年):現在地に竣工した月島区民センター内に移転。

晴海図書館

  • 2024年(令和6年):晴海四丁目に開館(晴海区民センター内)。

施設

本の森ちゅうおう(京橋図書館)
月島区民センター(月島図書館)
日本橋図書館


京橋図書館

  • 中央区立京橋図書館(本の森ちゅうおう)
  • 東京都中央区新富1-13-14
  • 鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)、地上6階、地下1階建て、延べ床面積約8,600平方メートル[11][5]
  • 蔵書数:343,637冊(2017年)[12]、約42万冊(2022年現在)[11]
  • 収蔵余力:7万冊[5]
  • 座席数:約450席[11]

京橋図書館は、1908年(明治43年)8月に東京市立京橋図書館として設立認可された。当初は、京橋尋常小学校内で東京市立京橋簡易図書館として開館したが、1921年(大正11年)に移転した建物は、翌年の関東大震災で全焼した。1929年(昭和4年)に中央区役所内に移転したが、幸いにも戦火を免れ、現在では貴重な資料を所蔵する都内屈指の図書館となっている。建物の老朽化により、2022年(令和4年)8月末で旧京橋図書館(築地1丁目)が閉鎖され、同年の12月4日に中央区立郷土資料館とともに、新富1丁目に新設された複合施設「本の森ちゅうおう」内に移転した[5]郷土資料館を併設している[11]。大きな特色としては戦前図書の所蔵と地域資料室が挙げられる。戦前図書は、1945年(昭和20)年以前に発行された図書のうち、約26.000冊所蔵している。地域資料室では、中央区関連の資料を網羅的に収集するほか、23区多摩地域に関する資料も揃えている。所蔵資料は、戦前からの図書資料をはじめ、地図錦絵写真絵葉書など多岐に渡る(現物閲覧・コピー不可)

月島図書館

  • 中央区立月島図書館
  • 東京都中央区月島4-1-1(月島区民センター内)
  • 蔵書数:151,282冊 (2017年現在)[13]

月島駅そばの月島区民センターの3階にある中規模の図書館。月島築地などの地域資料も充実している。フィクションの世界では、石田衣良の直木賞受賞作『4TEEN』にも登場した図書館となっている。中規模図書館としてどのジャンルも充実している。月島ならではの地域資料を保有している。佃・月島が舞台となった2008年上半期のNHK連続テレビ小説』のドラマノベライズ本なども月島図書館の地域資料にある。築地のガイド本や、IHI(現在は江東区豊洲に本社があるが、旧石川島重工業の創業は佃)のOB会の会誌である「佃島物語」も所蔵している。昔からの町なので、図書館が収集に力を入れているだけでなく、関連資料そのものの点数が多い。また、資料ではありませんが、雑誌コーナーに飾られているダイナミックな絵画は「佃祭」というタイトルである。舞う獅子を描いた、暗い色調の中に金色が渋く散っている絵となっている。

日本橋図書館

  • 中央区立日本橋図書館
  • 東京都中央区日本橋人形町1-1-17(日本橋小学校等複合施設内)
  • 蔵書数:103,681冊 (2017年現在)[14]

日比谷線または都営浅草線の「人形町」駅、半蔵門線の「水天宮前」駅から徒歩4分程度の場所にある図書館。日本橋小学校および幼稚園・社会教育会館の複合施設になっており、6、7階が図書館です。閲覧席は104席あり比較的規模の大きな図書館となっている。事務所が多い地域だけあり、ビジネスコーナーは小さいながらすぐに使える実務の本が充実。近所の方らしき利用者も多い。6階はエレベーターホールから図書館エリアに入った手前側一帯がこどもしつで、その先に6,7階を結ぶ階段があり、階段の右奥にある通路を進むと、左に読書室が、右に視聴覚室が配置されている。こどもしつは、京橋図書館より広く、月島図書館より利用者が少なく、一般書架とフロアが別なため、多少こどもが静かにできなくても迷惑になる度合いが低いので、中央区立図書館の中で一番居心地が良いとされている。7階の配置は、6階にこどもしつ、読書室、イベントなどを行う視聴覚室があり、それ以外の一般書架や新聞・雑誌、CDなどは全て5階となっている。カウンターや自動貸出機・自動返却機は6,7階それぞれに存在するが、予約した資料は7階に存在する、6階の読書室を利用したい場合は、7階にある座席確保端末を使って席を取る必要がある。

晴海図書館

  • 中央区立晴海図書館
  • 東京都中央区晴海4-8-1(晴海区民センター内)
  • 蔵書数:90.000冊(2024年7月1日時点)[15]
  • 雑誌:161種類 CD・DVD:1067タイトル 新聞:13紙
  • 席数:280席

2024年(令和6年)7月1日に中央区で4番目の図書館としてオープンした図書館、一般スペースがキッズスペースと隣接しているが、土地柄子どももほとんどお存在せず。勉強している社会人、学生が閲覧席でパソコンを広げて作業する場所となっている。館内がゆとりを持って広々と作られているためか、混み合った印象はなく、閲覧や作業のスペースはかなり空いている。一般エリアの蔵書について、現在はやや少ない印象となっていますが、新着図書棚も充実しており、これから増やしていく予定。今はいろいろな分野の本が広く浅く揃えられている。探している本があれば、事前に蔵書検索を行ってから、蔵書があることを確認した上で赴く必要がある。また、少し歩いた場所にコンビニやスーパーがあり、図書館内はフタ付きの飲み物の持ち込みOKで、飲食スペースも設置されている。

利用案内

開館時間
  • 月曜から土曜 9:00-21:00
  • 日曜・祝日 9:00-17:00
  • 地域資料室 9:00-17:00
休館日
  • 第三木曜日12/31 - 1/2、その他特別整理や施設保守点検のための臨時休館

休館日・閉館後でも、投函することで図書等の返却が可能な「ブックポスト」が各図書館の建物近辺に設置されているほか、2019年5月には、のシニアセンター入口付近にも追加にて設置された(原則中央区在住の在住の65歳以上の方の利用が原則)。

脚注

参考文献

  • 中央区役所 編『中央区史 下巻』1958年12月、598-602頁。 
  • 中央区役所 編『中央区三十年史』ぎょうせい、1980年2月、1013-1017頁。 
  • 中央区教育委員会 編『中央区教育百年のあゆみ』中央区教育委員会、1974年3月、746-751頁。 

外部リンク




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