期限前解約
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/10 09:06 UTC 版)
「ISDAマスター契約」の記事における「期限前解約」の解説
相殺の規定は、カウンターパーティーとの間の履行期の到来した債権債務の相殺によってカウンターパーティーの倒産からの債権者の救済を図っているが、まだ弁済期にない将来のポジションについてのエクスポージャーについての救済は得られない。この問題に対して、ISDAマスター契約は、カウンターパーティーが倒産その他のISDAマスター契約上のデフォルトとなった場合に、当事者が取引を解約し清算することができるようにしている。 ISDAマスター契約は、当事者がISDAマスター契約と同契約に基づく全ての取引を解約できる事由として、期限の利益喪失事由と解約事由を規定している。一方当事者が期限の利益喪失事由の影響を受けた場合、他方の当事者はマスター契約を解約し、同契約に基づく全ての取引を清算することができる。これに対して、解約事由は両方の当事者が影響を受け得るものであり、通常は第三者の行為の結果として生じるものであるが、影響を受けた当事者は、他方当事者がISDAマスター契約を解約し清算できるようになるまでに解約事由を治癒するための猶予期間を与えられている。
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