書法と逸話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/26 02:36 UTC 版)
兄の玄龍と同じく、朝鮮・中国の影響を受けて、篆書・隷書・楷書・草書すべて古体を守ったという。門人の中でも久慈文真が知られている。 俳人の宝井其角は兄の弟子であったので親しかった。ある時、其角や紀伊國屋文左衛門とともに吉原へ遊びに行ったところが、揚屋の主人から屏風に書を求められ、酔っ払った勢いで「此所小便無用」と書いてしまった。揚屋の主人が興ざめしている横から其角が筆をとって「花の山」と書き足すと、文左衛門が「此所小便無用 花の山」は面白い句になったと笑って主人も悦び、その場がおさまったという。文山は酒を好み、酔うほどに筆に妙味が出ると言われていた。 『二老略伝』という文献には、細井広沢が書いた稲荷の額を見て「これは中国人の書だ。日本にこれほどの書家はいない」と褒めた後で作者が広沢と知り、「広沢先生には再々手を措く。この間もある巻物を見て中国人と思って褒め、名を見て我を折ったことだった。さても見事な書だ」といった。当時名利を争う書家が多かった中で、これほど率直な人はいないと評される。
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