日吉克実とは? わかりやすく解説

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日吉克実

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 03:53 UTC 版)

日吉 克実
Katsumi Hiyoshi
基本情報
国籍 日本
生年月日 (1995-05-08) 1995年5月8日(29歳)
出身地 静岡県伊豆市
身長 178cm
体重 83kg
選手情報
登録番号 015711
所属 日本競輪選手会静岡支部
ホーム 日本サイクルスポーツセンター
期別 123期
脚質 先行
登録地
2023 - 2025 日本競輪選手会静岡支部
選手情報 KEIRIN.JP
■最終更新日:2025年2月4日  テンプレートを表示
日吉 克実
選手情報
ラテン文字 Katsumi Hiyoshi
国籍 日本
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 100m, 200m
所属 ケンズファミリー
大学 中央大学
生年月日 (1995-05-08) 1995年5月8日(29歳)
出身地 静岡県伊豆市[1]
身長 177cm
体重 74kg
引退 2018年
自己ベスト
100m 10秒53 (2012年)
200m 20秒91 (2015年)
獲得メダル
陸上競技
日本
アジアジュニア選手権
2014 台北 4x100mR
2014 台北 200m
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日吉 克実(ひよし かつみ、1995年5月8日 - )は、静岡県伊豆市出身の元陸上競技選手、元競輪選手

陸上選手としての専門は100m200m短距離走。200mの日本中学記録保持者、100mの元中学記録保持者である。

競輪選手としては、日本競輪選手養成所(以下、養成所)第123期生。現役時代は日本競輪選手会静岡支部所属。師匠は久松昇一(59期、引退)。

経歴

静岡県伊豆市出身。O型。伊豆市立修善寺中学校静岡県立韮山高等学校中央大学(文学部)卒業。

小学生時代

5年生の時に地元の陸上クラブ・中伊豆ACに入って陸上を始める[2]。6年生の時には全国小学生陸上4×100mRに出場し、2走を務めて7位入賞に貢献した。

中学生時代

2008年、10月のジュニアオリンピックC100mに出場すると、予選・準決勝・決勝の全てで11秒4台をマークして優勝した。1年の時は走幅跳もやっていたが、2年からは100mと200mが専門に。

2009年、8月の第36回全日本中学校陸上競技選手権大会に初出場すると、100mで史上5人目となる2年生ファイナリスト[3]、200mも同大会で唯一の2年生ファイナリストとなり、100mと200mの両種目で4位入賞を果たした。10月のジュニアオリンピックB100mでは連覇を達成。

2010年、7月に100mで追い風参考記録ながら当時の中学記録を上回る10秒56(+3.7)をマークすると、専門外の400mでも中学歴代11位の記録となる48秒92をマークした。8月の第37回全日本中学校陸上競技選手権大会では200mを21秒18(+1.8)の中学新記録で制し、従来の為末大の記録を0秒18も塗り替え、2位の桐生祥秀に0秒43差をつけて圧勝すると、100mでも従来の梨本真輝の記録を0秒03更新する10秒64(+1.8)の中学新記録で制し、15年ぶり史上8人目となる100mと200mの2冠を達成した[3]。3冠のかかった4×100mリレーではアンカーを務めたが、1位と0秒11差の2位に終わり惜しくも3冠を逃した[4]。10月の国体少年B100mでは中学生で唯一決勝に残り4位入賞、ジュニアオリンピックA100mでは準決勝で10秒68(+1.8)の大会タイ記録をマークして3連覇を達成した。

高校生時代

高校1年目(2011年)のシーズンベストは100mが10秒79、200mが21秒63に留まった。

2012年、5月に100mで10秒53(+1.9)をマークし、中学記録でもある10秒64の自己ベストを0秒11更新した。8月のインターハイは100m準決勝で10秒64(+1.7)をマークしても決勝に進めなかったが、200mでは2年生最先着となる4位入賞を果たした。10月の日本ユース選手権200mは予選で21秒18(+1.2)の自己ベストタイをマークし、決勝でも自己ベストに迫る21秒19(-0.4)をマークするも、20秒70のユース日本最高記録を樹立した桐生祥秀に次ぐ2位に終わった。

2013年、7-8月のインターハイ100mと200mの両種目で決勝に進出し、それぞれ5位と4位入賞を果たした。

大学生時代

2014年、5月の静岡国際200mB予選で21秒02(-0.6)をマークし、中学記録でもある21秒18の自己ベストを0秒16更新した。関東インカレ4×100mRでは当初補欠だったが出番が回ってきて、3走を務め優勝に貢献した[5]。6月にはアジアジュニア選手権の日本代表に選ばれ、200mと4×100mリレーに出場した。200mでは決勝で自己ベストに迫る21秒05(+1.0)をマークし、日本人最先着となる3位で銅メダルを獲得。4×100mリレーでは3走を務め、2008年大会以来の金メダル獲得に貢献した。この大会は世界ジュニア選手権の日本代表を決める選考競技会の1つでもあったが、世界ジュニア選手権日本代表には選ばれなかった。

2015年、5月の関東インカレ200m準決勝で自身初の20秒台となる20秒91(+1.3)をマークした。6月には日本選手権200mに初出場を果たしたが、21秒35(+1.4)の予選3組4着で決勝には進めなかった。

大学の4年間で個人タイトルを獲得することはできなかったが、4×100mリレーでは日本インカレや関東インカレの優勝に貢献した。

陸上引退と競輪転向へ

2018年にケンズファミリーに所属したが[1]、同シーズン限りで陸上競技から引退したことを2019年5月1日に報告した[6]

その後、競輪選手への転向を目指し、2019年2020年と2年連続で養成所の技能試験[注 1]を受験するも不合格となった[7]。そして翌2021年は適性試験[注 2]受験に切り替え、3度目の受験にして2022年1月13日に合格を果たした[8][9]

2023年3月、養成所を卒業。在校成績は50位(1勝)[10]

競輪選手時代

2023年5月5日、四日市競輪場で開催された「競輪ルーキーシリーズ2023」でデビュー、7着。初勝利は同年11月30日、取手FII2日目。

競走成績不振により代謝制度の対象となり[11]、2024年12月7日の宇都宮FIIチャレンジ準決勝での落車棄権がラストレースとなった。

2025年1月31日、選手登録消除。通算戦績は78戦5勝。

人物・エピソード

  • 父の昭裕は高校時代にインターハイ静岡県大会の100mで優勝している[2]。東京学芸大学時代には関東インカレ2部の100mで2位、4×100mリレーで優勝した実績を持つ[12]
  • 芸能人の研ナオコとは親戚で、日吉の親と研ナオコがいとこ同士[13]。テレビ番組にて、研ナオコが日吉の選手活動に経済的支援を行っている事も語られている[14]

自己ベスト

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
100m 10秒53 (+1.9) 2012年5月5日 沼津市
200m 20秒91 (+1.3) 2015年5月17日 横浜市

主な成績

  • 備考欄の記録は当時のもの

国際大会

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2012 (高2) 日韓中ジュニア交流競技会 光州 200m 2位 21秒95 (-1.4)
4x100mR 2位 41秒59 (3走)
200m 2位 21秒54 (+1.0)
4x100mR 2位 42秒61 (2走)
2014 (大1) アジアジュニア選手権 (en 台北 200m 3位 21秒05 (+1.0)
4x100mR 優勝 39秒49 (3走)

日本選手権

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2014 (大1) 第98回 横浜市 4x100mR 5位 40秒12 (2走)
2015 (大2) 第99回 新潟市 200m 予選 21秒35 (+1.4)
2016 (大3) 第100回 横浜市 4x100mR 予選 39秒48 (3走) 決勝進出[注 3]

その他

  • 主要大会を記載
大会 場所 種目 結果 記録 備考
2007 (小6) 全国小学生陸上 大阪市 4x100mR 7位 51秒85 (2走)
2008 (中1) ジュニアオリンピック 横浜市 100m 優勝 11秒46 (0.0)
4x100mR 3位 42秒92 (1走)
2009 (中2) 全日本中学校選手権 大分市 100m 4位 10秒91 (+1.5)
200m 4位 21秒89 (0.0)
ジュニアオリンピック 横浜市 100m 優勝 11秒02 (-0.1)
4x100mR 2位 42秒87 (2走)
2010 (中3) 全日本中学校選手権 鳥取市 100m 優勝 10秒64 (+1.8) 日本中学記録
200m 優勝 21秒18 (+1.8) 日本中学記録
4x100mR 2位 43秒47 (4走)
国民体育大会 千葉市 100m 4位 10秒76 (+1.7)
4x100mR 優勝 39秒83 (3走)
ジュニアオリンピック 横浜市 100m 優勝 10秒81 (-0.4) 準決勝10秒68 (+1.8):大会タイ記録
4x100mR 2位 42秒97 (4走)
2011 (高1) インターハイ 北上市 100m 準決勝 10秒91 (-0.5)
4x400mR 準決勝 3分14秒65 (4走)
国民体育大会 山口市 100m 3位 10秒79 (-0.2)
4x100mR 優勝 39秒83 (3走)
日本ユース選手権 名古屋市 100m 準決勝 DNS 予選11秒11 (-1.0)
200m 準決勝 DNS 予選21秒63 (+0.1)
2012 (高2) インターハイ 新潟市 100m 準決勝 10秒64 (+1.7)
200m 4位 21秒25 (-0.5)
4x100mR 予選 41秒81 (4走)
4x400mR 予選 3分17秒31 (3走)
国民体育大会 岐阜市 100m 準決勝 10秒70 (+0.3)
4x100mR 優勝 39秒70 (3走)
日本ユース選手権 名古屋市 200m 2位 21秒19 (-0.4)
4x100mR 予選 41秒92 (4走)
2013 (高3) インターハイ 大分市 100m 5位 10秒62 (+0.1)
200m 4位 21秒26 (-1.4)
国民体育大会 調布市 100m 準決勝 10秒84 (-0.5)
4x100mR 2位 39秒91 (3走)
日本ジュニア選手権 名古屋市 200m 準決勝 21秒51 (+0.7)
2014 (大1) 静岡国際 袋井市 200m B予選 21秒02 (-0.6) 自己ベスト
関東インカレ (1部) 熊谷市
横浜市
200m 準決勝 21秒03 (+0.6)
4x100mR 優勝 39秒12 (3走)
日本学生個人選手権 平塚市 200m 準決勝 DNS 予選21秒34 (+1.4)
トワイライト・ゲームス 東京都 4x400mR 4位 3分09秒03 (1走)
日本インカレ 熊谷市 200m 予選 21秒35 (-0.1)
日本ジュニア選手権 名古屋市 100m 予選 10秒75 (+3.1)
200m 準決勝 DNS 予選21秒95 (+0.1)
2015 (大2) 静岡国際 袋井市 200m 決勝 21秒81 (-0.1)
関東インカレ (1部) 横浜市 200m 5位 21秒29 (+0.8) 準決勝20秒91 (+1.3):自己ベスト
日本学生個人選手権 平塚市 100m 予選 10秒77 (+2.4)
200m 予選 21秒64 (+1.3)
トワイライト・ゲームス 東京都 100m 決勝 10秒68 (+1.0)
日本インカレ 大阪市 200m 準決勝 21秒57 (-1.0)
2016 (大3) 日本学生個人選手権 平塚市 100m 予選 10秒77 (+0.8)
日本インカレ 熊谷市 200m 準決勝 DNS 予選21秒15 (+0.5)
4x100mR 予選 39秒23 (3走) 決勝進出[注 4]
2017 (大4) 静岡国際 袋井市 200m B決勝 21秒57 (-0.5)
関東インカレ (1部) 横浜市 200m 準決勝 21秒53 (+0.7)
4x100mR 優勝 39秒07 (3走)
日本学生個人選手権 平塚市 200m 準決勝 21秒36 (+0.3)
トワイライト・ゲームス 東京都 4x100mR 優勝 39秒36 (3走)
日本インカレ 福井市 4x100mR 優勝 39秒40 (3走)
2018 (社1) 東日本実業団選手権 熊谷市 100m 予選 10秒96 (-0.2)
200m A決勝 DNS 予選21秒87 (+0.6)

出演

脚注

注釈

  1. ^ 主に自転車経験者が受験する。競技用自転車によりタイムトライアルで合否を決定する。
  2. ^ 主に自転車未経験者を対象。1次試験では垂直跳び、背筋力などを、2次試験では固定した自転車による走行能力測定などで合否を決定する。ただし、適性試験は毎回合格枠は5名程度[8](年次により増減はある)しかなく狭き門である。
  3. ^ 予選のみ出場。決勝の中央大学は39秒31で4位。
  4. ^ 予選のみ出場。決勝の中央大学は38秒92で優勝。

出典

  1. ^ a b 日吉 克実”. ケンズファミリー (2018年4月3日). 2018年4月3日閲覧。
  2. ^ a b 「追跡・日吉克実 "中学最速"を生んだトレーニング」『月刊陸上競技』第44巻第11号、講談社、2010年10月号、52-55頁。 
  3. ^ a b 「全中愛知大会 全23種目ハイライト」『月刊陸上競技』第47巻第11号、講談社、2013年10月号、197頁。 
  4. ^ 「総特集 鳥取全日中」『月刊陸上競技』第44巻第11号、講談社、2010年10月号、10-13頁。 
  5. ^ @katsumi0508 twitter (2014-5-17) 2015年6月30日閲覧。
  6. ^ 日吉克実 [@katsumi0508] (2019年5月1日). "【報告】 13年間続けてきました陸上競技を昨シーズンで引退しました。". X(旧Twitter)より2020年5月25日閲覧
  7. ^ 日吉克実インタビュー 後編 「桐生祥秀選手に見に来てほしい?」の質問に「まだダメ」 競輪デビューする「消えた天才」日吉克実の秘めた決意とは”. 集英社. web Sportiva (2023年4月23日). 2023年5月6日閲覧。
  8. ^ a b 日本競輪選手養成所第123回(男子)選手候補生入所試験合格者名簿” (PDF). KEIRIN.JP (2022年1月13日). 2022年1月15日閲覧。
  9. ^ "桐生祥秀に圧勝した「消えた天才」日吉克実さんが競輪選手養成所合格". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 13 January 2022. 2022年1月13日閲覧
  10. ^ 競走成績戦法別一覧表(第123回生)総合”. JKA (2023年3月2日). 2023年5月6日閲覧。
  11. ^ 広報KEIRIN 第202号(4頁)” (PDF). JKA (2025年1月31日). 2025年2月5日閲覧。
  12. ^ 関東インカレにおける種目別歴代入賞者/男子トラック(1951~2011年) 中央大学陸上競技部 公式情報掲示板 (2012-5-8) 2015年6月30日閲覧。
  13. ^ naokoken77のツイート(173434885317472257) (2012-2-26) 2018年2月21日閲覧。
  14. ^ TBS系「消えた天才~一流アスリートが勝てなかった人大追跡」2017年1月3日放映分にて
  15. ^ 消えた天才 ~一流アスリートが勝てなかった人 大追跡~”. TVでた蔵 (2018年1月3日). 2018年4月3日閲覧。

外部リンク

記録
先代
梨本真輝
(10秒67)
2008年7月28日
男子100m
日本中学記録保持者
(10秒64)

2010年8月23日 - 2014年5月17日
次代
宮本大輔
(10秒56)
2014年5月17日
先代
為末大
(21秒36)
1993年10月31日
男子200m
日本中学記録保持者
(21秒18)

2010年8月22日 -
次代
未定
功績
7人目
太田貴裕
1995年
全日本中学校選手権
男子ショートスプリント2冠

2010年
9人目
塩山健一
2012年



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