施耐庵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 15:54 UTC 版)
現在、最も一般的に作者と目されているのは施耐庵であるが、これは現存する文献や『水滸伝』の古本に作者として記されている例があるからである。『水滸伝』に関する最も古い記録である『百川書志』に「忠義水滸伝一百巻 銭塘施耐庵的本 羅貫中編次」と記されており、すでに当時から施耐庵が作者であるとの記述がされていたことが分かる。しかし、施耐庵なる人物は水滸伝の作者として名が挙げられるのみで、どのような素性の者かを語る資料は全く存在せず、生没年も出身も不明である(上記『百川書志』に従えば銭塘出身か)。 当時通俗小説は、学のない者が読む程度の低い文章とされ、知識人の間では軽蔑された読み物であった。そのため作者が堂々と本名を名乗って上梓することはなかったと思われ、「施耐庵」は誰か別の作家が本名を隠すためのペンネームであったとする説もある。中国では元末明初の戯作者施恵をあてる説もあり、孫楷第などは『中国通俗小説書目』で耐庵は施恵の号であると主張する。また後述の郭勛(武定侯)のペンネームが施耐庵であったとする説もある。
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