新湯の玉滴石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 02:07 UTC 版)
新湯自体は明治時代も現在もオパール粒子を産出し続けており、そこに産するオパールの種類はそれほ ど変わっていない。しかし、オパールの質は明治時代の方が透明感があり、産出量も多い。この違いは温泉の湧出量と湖水の量の変化が関係すると考えられる。湧出の勢いや量が衰えると共に産出するオパールのサイズが小さくなり、透明から不透明へと変化してきたのであれば、将来、さらに衰えた場合、プレシャスオパールの産出量が増える可能性が予想される。 2006年の調査で判明したオパールの堆積速度は1ヶ月に4.84 mmと、地質学的に見ると驚異的なスピードである。このペースは、年間に58mm、 100年で5m80cmである。鉱物の形成には何百万年かかっているとの認識を持つ人は意外と多いが、鉱物一般についていえることは、かなり短時間で形成された後、 長い時間保存されていると考えたほうがよいと考えられ、この立山玉滴石の生成はそれをリアルタイムで示す好例であると言える。
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