新型エンジンの成功
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/04 05:09 UTC 版)
「エレクトロ・モーティブ・ディーゼル」の記事における「新型エンジンの成功」の解説
当初製造されていたのは201Aエンジンであるが、EMCは1930年代末までに強力なディーゼルエンジンを作り上げた。そのエンジンは、気筒あたりの排気量が567立方インチ(9.3リットル)であることにちなみ、567型と呼称された。このエンジンはOHC2ストロークのスーパーチャージャーつきエンジンで、気筒あたり4つの排気バルブを持つ。これをV型6気筒、V型8気筒、V型12気筒、V型16気筒に組み合わせて、要求される性能に答えた。そのエンジンは、まず最初はキャブ・ユニットタイプの旅客用機関車、Eシリーズに搭載されたが、EMCの目指すところは貨物用機関車であった。旅客輸送は、鉄道にとってあまり利益の出る事業ではない。蒸気機関車から貨物輸送の役割を奪うことこそ、大切な事業であった。 EMCは貨物用機関車のユニット(運転台のある機関車とない機関車を組み合わせて使用する=ユニット)、FTを試作し、全米でのデモ走行を開始した。デモは大成功し、とりわけ西部の鉄道は砂漠で蒸気機関車に水を補給する苦労から解放されるとしてFTを大歓迎した。EMCは1日1両のペースで機関車を製造し、600両を売り上げた。1941年1月1日、GMはEMCとウイントンのエンジン部門を統合し、エレクトロ・モーティブ・ディビジョン(EMD)を設立した。1941年以前に作られたGMの機関車はエレクトロ・モーティブ・コーポレーション(EMC)製である。その後、ウイントンは機関車用のエンジン以外、すなわち大型潜水艦や船舶、定置用ディーゼルエンジンの製造を、クリーブランド・ディーゼルエンジン・ディビジョンとして20年間続けた。
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