断熱材の省略、施工不良
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 03:58 UTC 版)
断熱材の厚さに法的な規定は無いが、地域に応じて適切な厚さが推奨されている。また、断熱材は建物をすっぽりと覆うように取り付けなければならず、壁と床下と最上階の天井(天井に入れない場合は屋根)のすべてに隙間なく入れなければならない。しかし、最も安くて薄いグラスウール10Kの厚さ50mm品を使ったり、隙間だらけに入れたり、床下部分や天井部分を省略したりすることがある。 また取り付け方も問題がある。袋入りグラスウールの場合、室内側の防湿層を、柱および間柱の見付け面に、袋の耳を重ね合わせるようにして、200mm間隔で留め、壁の中に室内の湿気が入り込まないようにしなければならない。しかし、グラスウールを壁の中に押し込んでいるだけであったり、留め方が不十分であったりする。 このような欠陥住宅は、断熱性・気密性が低く、夏暑く冬寒い。また、冷暖房効果が悪く、光熱費がかさむばかりでなく、省エネルギー性が低く、地球環境にも厳しい。また、足元が冷えたり、トイレや浴室が極端に寒かったりするなど、高齢者の健康にも悪く、心臓発作などを起こすリスクが高くなる。さらに、断熱材が薄いと、結露も起こしやすい。取り付け方が悪い場合には、壁の中に室内の湿気が入り込み、壁内結露を起こし、木材や断熱材を腐らせる。
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