文殊皇帝とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 文殊皇帝の意味・解説 

文殊皇帝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 09:12 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

文殊皇帝(もんじゅこうてい、チベット文字འཇམ་དབྱངས་གོང་མ་ཆེན་པོワイリー方式vjam dbyangs gong ma chen po満州語: ᠮᠠᠨᠵᡠᠰᡳᡵᡳ
ᡥᠠᠨ
 転写:manjusiri han[1])は、チベット仏教圏における皇帝に対する敬称である。皇帝は満州人にはハン(han)、漢人社会の中国に対しては天子モンゴルに対してはハーン、チベット仏教徒に対しては文殊皇帝として政に臨んだ。

文殊菩薩の化身仏法を奉じて世界を安寧に導く「王の中の王」たる転輪聖王を一身に体現した存在とみなされた。

清の支配民族である満洲人の民族名となったマンジュは、よくサンスクリット語のマンジュシュリー(文殊師利、文殊菩薩のこと)に由来すると言われているが、実際は不明である。元来は16世紀までに女真と呼ばれていた民族のうち、建州女真に分類される5部族(スクスフ、フネヘ、ワンギャ、ドンゴ、ジェチェン)の総称であった。岡田英弘ダライ・ラマが「マンジュと言われるからには、清朝皇帝は文殊菩薩の化身である」と宣伝したものを乾隆帝が利用したことから文殊菩薩が民族名の由来となったという俗説が生まれたのではないかとしている。[2]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 新藤篤史「清朝前期統治政策の研究」大正大学 博士論文甲第120号、2019年、 NAID 500001352102
  2. ^ 清朝とは何か』p126-127

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「文殊皇帝」の関連用語

文殊皇帝のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



文殊皇帝のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの文殊皇帝 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS