政治的支配と論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/21 18:35 UTC 版)
「ニュー・ストレーツ・タイムズ」の記事における「政治的支配と論争」の解説
政治的にセンシティブな問題に関連するため、マレーシアの新聞はシンガポールでの販売不可能となっており、したがってニュー・ストレーツ・タイムズはシンガポールで販売されていない。逆に、シンガポールのザ・ストレーツ・タイムズは、マレーシアで販売されていない。このような禁止措置は、1969年のマレーシアの総選挙前の5月1日に導入された。 2012年、オーストラリア連邦議会の無所属上院議員であるニック・ゼノフォン(英語版)は、マレーシアへの現地調査を行った際、クアラルンプールでのBersih 3.0 デモ(英語版)に参加した。その後、同年5月2日に同紙はロイ・シー・ウェイ・ジー (Roy See Wei Zhi) による「監視下のオブザーバー」と題する記事を掲載した。同記事は、ゼノフォンによる2009年のスピーチを引用するとともに、表面的はマレー人イスラーム教徒と、マレーシアの野党指導者アンワル・イブラヒムとの仲が良く知られたゼノフォンとを対比させることで、そのスピーチがイスラームを批判するものだとした。しかし実際には、そのスピーチはサイエントロジーを批判するものであり、上院議会の議事録にもそのように記録されている。ゼノフォンは、中傷したことに対してニュー・ストレーツ・タイムズを告訴すると迫り、同紙は攻撃的であったこの記事をウェブサイトから削除した。 この失態は、マレーシアとオーストラリアの両国においてメディアを過熱させたが、ニュー・ストレーツ・タイムズをはじめとするマレーシアのほとんどの主要メディアが与党連合である国民戦線(英語版)のプロパガンダに終始して、国民意識を大いに増強した。2012年5月4日、ゼノフォンは同紙の謝罪にもかかわらず告訴することを確認している。
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