撒水車とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 交通 > > > 撒水車の意味・解説 

さっすい‐しゃ【×撒水車】

読み方:さっすいしゃ

散水車


撒水車

読み方:サッスイシャ(sassuisha), サンスイシャ(sansuisha)

街路公園など撒く

季節

分類 人事


散水車

(撒水車 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/24 06:28 UTC 版)

散水車(さんすいしゃ)は、をまく装置(散水装置)を備えた車両のこと。撒水車(さっすいしゃ)とも呼ばれる。

自動車

国土交通省の散水車(UD・コンドル
東京競馬場の散水車(いすゞ・ギガ

主に道路上に水をまくために用いられるが、道路以外のものに対しても散水を行う場合がある。

構造

水タンクを搭載しているために総重量が5トンを超えており、準中型車に分類される。そのため2017年3月以降に普通免許を取得した場合、運転できない。

用途

以下は散水車の主な使用例(散水の目的)である。

  • 道路の清掃
  • 道路に植えられている街路樹などの保守
  • トンネル壁面の清掃
  • 砂塵が発生しやすい場所(工事現場や競馬場など)での砂塵の抑制
  • 凍結防止剤の散布
  • 製鉄所などでの設備の冷却
  • 舗装工事の際のアスファルト冷却

昭和30年代までは都市部の幹線道路も未舗装であり、道路上で砂塵防止のために散水することがあったが、現在は道路舗装率の向上により、道路上で見かける機会はあまり多くなくなっている。

道路清掃での散水車の誤解

国道など、舗装路で散水車が散水している姿はよく見られるが、これはほとんどが清掃のための散水である。 散水する車と、回転ブラシで路面を清掃する車が2台ペアで作業し、散水車の後ろを回転ブラシ車が走る。 つまりブラシ車が路面のゴミなどを巻き上げる事を予防するための散水なので、大雨でもないかぎりは降雨でも散水する。 路面をぬらす事が直接の目的ではないのだが、散水自体を目的にした作業とよく誤解される。

鉄道車両

大阪市電25号散水車

構造

通常の路面電車用車両の客室にあたる部分に車体がなく、代わりに散水するための水を入れるタンクが台枠の上に乗っている。両側車端部には運転室が設けられている。

用途

明治時代後期から昭和時代初期にかけ、日本全国の主要都市に路面電車が建設された。当時は路面電車の走る道路が舗装されていなかったため、電車が走行する際に砂塵が発生していた。自動車の散水車もまだ普及していなかったため、一般の電車走行の合間を縫って、周囲の道路に水をまきながら走行する散水車が使用されていた。

活躍と終焉

散水車は昭和初期までは多く用いられたが、昭和10年代に入ると散水自動車が普及したため、次第に少なくなっていった。戦後まで使用した事業者もあったが、燃料事情が好転して散水自動車が普及したことに加え、道路の舗装が進んだため、1955年(昭和30年)頃までに全面的に姿を消した。

現在では北海道旅客鉄道(JR北海道)が夏季におけるレールの膨張防止のため散水車を保有しているが、2014年度をもって運用を休止している[1]九州旅客鉄道(JR九州)も鹿児島地区の降灰対策で保有していたが、2014年に廃車され現存しない。

また2010年度から鹿児島市交通局が運用を開始した。軌道緑化事業によるのメンテナンスのため、芝刈り機とセットで導入した(ただし、JR九州と同様、桜島の降灰時に運用されることもある)。

保存車

大阪市住之江区の大阪市電保存館に大阪市電の25号散水車が保存されている。

脚注

  1. ^ 岩見沢運転所には散水列車用途に専用タンク車を配置し、旭川運転所のDE15でプッシュプル運転を行っていたが、保線運用の見直しに伴う処置により休車となっている。尚、DE15は工事用途及び救援用として2014年以降も岩見沢運転所に夏期のみ一時的に配置されている

関連項目


「撒水車」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



撒水車と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「撒水車」の関連用語

撒水車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



撒水車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの散水車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS