携帯無線機1号とは? わかりやすく解説

新野外無線機

(携帯無線機1号 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/20 07:33 UTC 版)

携帯無線機1号。背負子を用いている。

新野外無線機は、自衛隊業務無線システムの1つ。主として陸上自衛隊において、部隊相互の連絡に使用する。

85式野外無線機の後継として平成13年度より運用を開始し[1]、陸上自衛隊の主たる野外無線機として広く用いられた。部隊使用承認のかたちで運用されており、制式化はされていない[2]。後継として、平成24年度より広帯域多目的無線機(コータム)の調達が開始されている[3]

来歴

携帯無線機1号を使用する陸上自衛官

平成6年度から平成7年度にかけて部内研究が開始され、システムスタディおよびシステムデザインが実施された。その後、平成8年度から平成10年度にかけて2回にわけて試作が行われ、平成10年度から平成11年度にかけて技術試験が行われた。この結果、本機は「設計の基本となるべき装備品等の性能、諸元、構造等」を満足することが確認された。その後、1999年9月から2000年9月にかけて、陸上自衛隊において実用試験が実施された。この結果、本機は「運用構想、装備を必要とする要件及び要求性能に適合しており、部隊の使用に供し得る」と報告された[2]

構成

  • 車両無線機
  • 携帯無線機1号 JPRC-F70 - マンパック型
  • 携帯無線機2号 JPRC-F80 - ハンドヘルド型
  • 機上無線機
  • 中継無線機

携帯無線機1号 JPRC-F70

野外で使用することから防水・耐衝撃性を備えている。また、85式野外無線機の音声秘匿機能に加え、周波数ホッピング機能を搭載しており敵に傍受されにくくなっているほか、通信性能も向上している。 本体も小型・軽量化されており、85式ではビニロン製のソフトケースであったが、背負子で背負う方式になったことから長時間の携行でも負担が軽減されている。また、本体を包む布は迷彩化されている。

諸元[4]

  • 全幅 : 約230mm
  • 全高 : 約80mm
  • 奥行き : 約300mm
  • 重量 : 約4Kg
  • 電源 : DC12V

開発・製造

携帯無線機2号 JPRC-F80

諸元[5]

  • 全幅 : 約80mm
  • 全高 : 約180mm
  • 奥行き : 約50mm
  • 重量 : 約1Kg
  • 電源 : DC7V

開発・製造

参考文献

  1. ^ 陸幕通信電子課「陸自通信電子の現況」『信友』第25号、信友会、2002年2月1日。 
  2. ^ a b 技術研究本部技術開発官(陸上担当)」『技術研究本部50年史』(PDF)2002年、52頁。 オリジナルの2016年3月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160309120824/http://www.mod.go.jp/trdi/data/pdf/50th/TRDI50_04.pdf2014年10月6日閲覧 
  3. ^ 防衛省 (2013年). “我が国の防衛と予算 平成25年度概算要求の概要” (PDF). 2013年10月27日閲覧。
  4. ^ 朝雲新聞社 装備品紹介 陸上自衛隊  通信・電子器材 携帯無線機1号JPRC-F70 2024年3月20日閲覧
  5. ^ 朝雲新聞社 装備品紹介 陸上自衛隊  通信・電子器材 携帯無線機2号JPRC-F80 2024年3月20日閲覧

関連項目


携帯無線機1号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/28 14:20 UTC 版)

新野外無線機」の記事における「携帯無線機1号」の解説

野外使用することから防水耐衝撃性備えている。また、85式野外無線機音声秘匿機能加え周波数ホッピング機能搭載しており敵に傍受されにくくなっているほか、通信性能向上している。本体小型・軽量化されており、85式ではビニロン製のソフトケースであったが、背負子背負方式になったことから長時間携行でも負担軽減されている。また、本体を包む布は迷彩化されている。 諸元 全幅 : 約230mm 全高 : 約80mm 奥行き : 約300mm 重量 : 約4Kg 電源 : DC12V

※この「携帯無線機1号」の解説は、「新野外無線機」の解説の一部です。
「携帯無線機1号」を含む「新野外無線機」の記事については、「新野外無線機」の概要を参照ください。

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