推定される事故機の状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 15:01 UTC 版)
「飛行教導群F-15墜落事故」の記事における「推定される事故機の状況」の解説
当日の雲頂(雲の最上部の高度)は800m、シーリング(雲底)は150mであった。このため、編隊は離陸直後から雲中飛行の状態に入り、事故機が「ネガティブ・タイドオン」を報告。その後、搭乗員が空間識失調に入ったとみられ、墜落約19秒前~11秒前にかけて、ロール角が正しい角度である右50度から徐々に増加し右81度となり、機首の姿勢角も正しい角度である上げ14度から徐々に減少し上げ1度となった。このことにより、墜落約11秒前には高度が低下し始めた(最高高度は約650m)。事故機は状況を認識できないまま降下を続け、墜落4秒前にはロール角が右90度、機首の姿勢角が下げ20度となった。事故機はそのまま雲底を抜け、墜落約2秒前に搭乗員が状況を認識したとみられ、異常姿勢からの回復操作を実施した。回復操作においては、約2秒間にロール角が右90度から右31度へ、機首の姿勢角も下げ25度から上げ3度となり、垂直荷重8Gがかかる急激で機敏な操作が行われたが、回復できずにその姿勢のまま海面に激突したと推定される。
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