推奨ブラウザを指定する背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 09:20 UTC 版)
「推奨ブラウザ」の記事における「推奨ブラウザを指定する背景」の解説
本来、ウェブブラウザはウェブ標準の技術仕様を正しく解釈してサポートすることが期待できるため、サイト作成者がウェブ標準に従ってウェブサイトを作成すれば、意図するユーザー体験を利用者に与えることができ、推奨ブラウザの指定は不要なはずである。 しかし実際には、ウェブブラウザに組み込まれているHTMLレンダリングエンジンのバグや独自仕様などにより、作成者の期待する表示結果や挙動にならない場合がある。例えば、World Wide Web Consortium(W3C)の勧告に基づいて作成されたAcid2に合格しないウェブブラウザが数多く存在するが、このようなウェブブラウザを利用した場合、HyperText Markup Language(HTML)やCascading Style Sheets(CSS)の解釈が不適当なことで、ウェブサイトが作成者の意図したレイアウトで表示されないことがある。他に、JavaScriptなどを用いたダイナミックHTML(DHTML)はウェブブラウザの種類やバージョンの差異によって挙動が異なることもある。 また、公開されているウェブブラウザの種類とバージョンが多いため、現存する全てのウェブブラウザで検証し、どのウェブブラウザを使用しても意図したユーザー体験が得られるようにウェブサイトを作成することは困難であり、現実的ではない。 このような理由から、ウェブサイト作成者が表示・動作確認したウェブブラウザを利用環境として推奨することが多い。 なお、ウェブ標準に従ってウェブサイトを作成することで、推奨ブラウザとして挙げられているウェブブラウザ以外でも作成者の意図するユーザー体験が得られる場合もあるため、推奨ブラウザを指定する場合であっても、ウェブ標準に従って作成することが増えている。
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