技術としての社会技能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:39 UTC 版)
心理学上で社会的技能について言及される際には、「性格(自然習得するもの)」というよりも「技術(学習によって身に付くもの)」として捉えられている点に注意を要する。社会的技能に関する知識を技術論として捉えなければ、ソーシャルスキルトレーニングといった形で応用することが原理的に不可能になってしまうためである。特に社会心理学では、社会技能を性格として捉えることが「効力予期を減少させる(=努力しても無駄と思わせてしまう)」ため、禁忌とされている。 また、社会的技能は巧拙の差異こそが焦点となっているのであり、精神活動(脳機能)に障害がある場合を除いて、社会技能を持たない人間というのは原理的に存在し得ない。例えば、「短気で暴力で問題を解決する傾向がある」という状態は「コミュニケーション能力がない」とも表現されるが、一方で心理学の観点からは「問題解決過程が低レベル」と表現されることはあっても「社会的技能がない」とは表現されない。
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