憩室出血
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/22 08:20 UTC 版)
主訴は血便や腹痛を伴わない下血で、出血部位によって便の色が異なり、肛門からの距離が遠くなるほど赤黒い色となる。出血部位は上行結腸:約68%、S状結腸:約20%、下行結腸:約6%、横行結腸:約5%、盲腸:約1%と報告されている。治療方法として保存的治療が約60%、内視鏡的止血術が約15%、バリウム充填術が約11%、IVR(画像下治療)が約9%、結腸切除術が約6%との報告がある。自然止血していることが多く、出血後の下部内視鏡検査で出血部位が特定できるのは30%程度である。出血に伴って貧血、赤血球数減少、ヘモグロビン(Hb)の低下、血圧低下、まれに出血性ショックを呈する。出血箇所(責任憩室)が特定できれば、クリップ法や食道静脈瘤結紮術に用いる器具により結紮する「Endoscopic Band Ligation(EBL)法」により止血する。 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)やアスピリンの内服は、出血リスクを高める。
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