急速燃焼
ピストンが上死点もしくはその近くにあるときに燃料の燃焼割合が大きいこと。等容度が大きい燃焼のこと。オットーサイクルに近い熱の発生特性で熱効率が改善される。窒素酸化物を低減させるためには、混合気の希薄化や排ガスを再度吸入させる混合気の希釈化が用いられている。この場合、燃焼が遅くなり、大幅な希薄化や希釈化の場合には、エンジンの安定した燃焼が妨げられ運転性も悪化する。この問題を解決するために、より速い燃焼が得られるような手段を取り入れた燃焼方式が急速燃焼である。具体的には、日本国内の昭和53年度規制に対応した機関においては2点点火方式(日産)、乱流生成ポット付き燃焼室(トヨタ)、トーチ点火式燃焼方式(本回技研)、乱流生成第3バルブ付き燃焼室(三菱)などが用いられた。
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