急性漿液性歯髄炎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/26 18:53 UTC 版)
急性漿液性歯髄炎 (acute serous pulpitis) とは、急性単純性歯髄炎 (acute simple pulpitis) とも言い、歯髄炎の一種で、閉鎖性歯髄炎に見られる漿液性の急性炎症の事。通常、病理学では前者、臨床では後者を用いる。急性歯髄炎の初期症状。炎症部では象牙芽細胞の変性萎縮の他、充血が確認でき、著明な漿液の滲出を確認できる。病理学的には、炎症が一部分に限局している物を「急性一部性漿液性歯髄炎(acute serous partial pulpitis)」、全体に広がっている場合を「急性全部性漿液性歯髄炎 (acute serous partial pulpitis) 」と言い、臨床的には、炎症が歯冠部の歯髄に限局しているものを「急性一部性単純性歯髄炎」、炎症が歯根部の歯髄にまで達している場合を「急性全部性単純性歯髄炎」という。これは臨床では歯髄の炎症の範囲を厳密に調べることが不可能なこと、また、歯冠部歯髄に炎症が限局している場合と歯根部歯髄まで炎症が拡大している場合とで治療法が異なるためである。
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