建築物の解体に伴い発生するアスベストの危険性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 09:34 UTC 版)
「アスベスト問題」の記事における「建築物の解体に伴い発生するアスベストの危険性」の解説
アスベストによる被害者の多くは、アスベスト製造工場の粉塵の中で長期間労働した人やその家族、またアスベストを取り扱う工場の近くに在住していた人である。アスベストの製造が禁止された現在の日本ではこの問題は無くなったと言われている。 残された大きな問題は、古い建造物の中に大量にアスベストが含まれ、将来解体するときアスベスト粉塵を長期間吸う労働者に健康被害が発生する懸念である。アスベストは建造物が解体されるか、崩壊しない限り危険性はないと言われる。通常、アスベストを含んだ建材は粉砕しないと空気中には飛散しないためである。他方、アスベスト吹き付け工事直後や解体工事時には多量のアスベストが飛散する恐れがあり、一連のアスベスト騒動で心配になったからといって、性急に除去工事を行うことは危険性を助長させる恐れがある。学校・病院等公共建造物ではアスベストの撤去作業を進めているが、解体作業者の安全性を考えると、撤去した方が安全なのか、そのまま撤去しない方が安全なのか議論の分かれるところである。学校等の解体作業者が20~40年後の将来、中皮腫になる事についての懸念が持たれている。
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