常世氏とは? わかりやすく解説

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常世氏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/30 02:43 UTC 版)

常世氏(とこよし)は、日本の氏族。系統は渡来系の古代豪族と、桓武平氏加納氏流の武家がある。

渡来系氏族

燕王公孫淵の末裔を称する渡来系氏族赤染氏の一族(新撰姓氏録)。河内国大県郡を主な根拠地とし、同地に常世岐姫神社大阪府八尾市)を祀る[1]

続日本紀』の天平19年(747年)8月23日条には「正六位上赤染造広足・赤染高麻呂ら9人に常世連の氏姓を賜る」、天平勝宝2年(750年)9月1日条には「正六位赤染造広足・赤染高麻呂ら24人に常世連の氏姓を賜る」、宝亀8年(777年)4月14日条には「右京の従六位上・赤染国持ら4人、河内国大県郡の正六位上・赤染人足ら13人、遠江国蓁原郡の外八位下・赤染長浜、因幡国八上郡の外従六位下・赤染帯縄ら19人に常世連を賜う」とある[1]

八色の姓では、常世宿禰(『姓名録抄』)、のち常世朝臣(『拾介抄』)。平安時代長保元年(999年)には常世済明が大和国添下郡郡司となっている(『三条家北山抄 紙背文書』)。

桓武平氏加納氏流

桓武平氏三浦氏族の加納氏庶流で[1]陸奥国会津地方戦国大名蘆名氏の同族[2]鎌倉時代に加納氏流の佐原盛時耶麻郡常世邑(現在の喜多方市)の地頭職に補任され、次男の佐原頼盛が本貫として土着し、常世氏を名乗ったことによる[1]

常世氏は文亀2年(1502年)、蘆名盛高に背いて誅され[3]天文7年(1538年)の会津黒川城火災の際には「常世殿」の屋敷が焼失している[3]永禄2年(1559年)に常世大炊助盛重は常安寺を開基したが、天正年間に戦火で焼失し、旧臣により再興された(『新編会津風土記』)。江戸時代には会津藩士や秋田藩士、米沢藩士となった。

脚注

  1. ^ a b c d 「姓氏家系大辞典 第2巻下」3952ページ
  2. ^ 林哲「会津芦名四代」歴史春秋社 1982年
  3. ^ a b 「角川日本地名大辞典 7 福島県」 568ページ

参考文献

関連項目




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