席次と特権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 02:32 UTC 版)
騎士団員には騎士階級(実際には男爵以上)が要求されていたため、団員特権の多くは実質的に意味のないものであった。彼らは騎士として「サー (Sir)」を名前の上に付けることを許されていたが、彼らは皆貴族階級であったためその名乗りが使われることはなかった。騎士団員は席次順位 (Order of precedence in England and Wales) が高いということで役職に就いたが、実際には貴族特権によって皆それより高い地位にあった。 聖パトリック騎士は“KP” (Knight of St. Patrick)の ポスト・ノミナル・レターズ (post-nominal letters) を使用することが許される。個人が複数のポスト・ノミナル・レターズを使う権利がある場合、以下の順に列記するように定められている。 Bt - Baronet, 準男爵 VC - Victoria Cross, ヴィクトリア十字章 GC - George Cross, ジョージ・クロス KG / LG - Knight of the Garter(男性)/ Lady of the Garter(女性), ガーター騎士/貴婦人 KT / LT - Knight of the Thistle(男性)/ Lady of the Thistle(女性), シッスル騎士/貴婦人 KP - Knight of St. Patrick GCB - Knight Grand Cross of the Bath(男性)/Dame Grand Cross of the Bath(女性), バス勲章ナイト・グランド・クロス/デーム・グランド・クロス 以下の勲章・記章 騎士は自らの紋章を飾り輪(標語が書かれている青い円)と頸飾の絵で囲むことができた。飾り輪は頸飾の外側か上のいずれかに描かれ、バッジは頸飾に吊り下げられる形で描かれた。彼らは紋章の盾持ち(サポーターズ)を描く権利も有していた。これは非常に高度な特権であり、過去において、また現在においてもイギリス王室の一員、貴族、ガーター騎士並びに貴婦人、シッスル騎士並びに貴婦人及び、聖パトリックより下位の騎士団勲章ではバス勲章のナイト・グランド・クロス並びにデーム・グランド・クロス勲爵士が持っているのみである。もっとも、聖パトリックの騎士は全員が貴族かイギリス王室の一員であったので、どちらにしても盾持ちを使用する権利は既に持っていた。
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