川崎・富士見公園の歯車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 10:47 UTC 版)
「日本冶金工業」の記事における「川崎・富士見公園の歯車」の解説
神奈川県川崎市川崎区富士見の富士見公園(川崎競馬場や川崎競輪場、川崎球場に隣接)の敷地内に、日本冶金工業川崎製造所(一時期、株式会社YAKIN川崎として分社化)において1966年から1996年まで稼動していたプラネタリーミル(熱間圧延機)フィードロール減速機用歯車が展示されている。圧延機の入り口で鋼板を一定量送り込むための減速を行なうのに使われたこの歯車により、厚さ150ミリのステンレス鋼板を1度の圧延で最大2,3ミリに圧延が可能となったことで、ステンレス鋼の一貫生産体制が確立し、生産性が飛躍的に向上した。世界に16基しかないといわれているうちの1基で、同方式としては世界最大である。 ちなみに、大径のバックアップロールの周りに、圧延を行なう小径のワークロールを多数配置した圧延機であるため、ワークロールが惑星(プラネット)のように見えるというのが「プラネタリー」の所以。また、フィードロールとは、鋼板を圧延機の入り口で保持し、一定量ずつ送り込む役割を果たす部分で、その減速用に使われたのがこの歯車である。川崎の産業を支えてきたシンボルとして2003年9月に展示されることになり、YAKIN川崎(当時)より寄贈された。
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