少年兵問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 14:51 UTC 版)
「タミル・イーラム解放のトラ」の記事における「少年兵問題」の解説
LTTEは、未成年者を少年兵として利用していると、国際連合児童基金や「国連安全保障理事会の子どもおよび武力紛争に関する作業部会」から非難されている。LTTEの戦闘員は、タミル人の農村から未成年者を強制的に徴兵している。子供を戦争に送りたくない親達は、政府軍の支配地に逃れているが、それでもLTTEの戦闘員はどこからともなく現れ、子供を連れ去っている。子供が就学している場合、卒業後LTTEに入隊することを条件に徴兵を猶予されることもある。 強制的に徴兵された子供達は、LTTEの訓練キャンプにおいて毎日朝4時半から夜遅くまで、徹底的なイデオロギー工作を受ける。やがて、子供達は自分自身をタミル人のための「自由の戦士」と考えるようになり、自爆もいとわない戦闘員になる。訓練キャンプを卒業する際に、自決用の青酸カリが支給される。そして、今度は自分が子供達を兵士に勧誘する立場になる。未成年者の徴兵は、タミル人内部でも批判の声があり、1990年代から子供を取られた両親や人権擁護組織は、子供達の返還を要求し始めた。1998年、国連の特別監視団がLTTEの支配地を訪問したが、LTTEは17歳未満の子供を徴兵していないと請け合った。しかしながら、両親達はこのことを信じておらず、LTTEの支配地から逃れることを選んでいる。 内戦が終結したスリランカでは、シンハラ人の青少年にはタミル語の習得を、もう一方のタミル人の青少年にはシンハラ語の習得を義務付ける法律が施行され、憎しみの連鎖を止める取り組みがなされているところであるが、内戦が生んだ青少年の心の闇を解決するための道のりは遠く険しい。[独自研究?]
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