容貌と優生思想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:19 UTC 版)
小山有子によると20世紀初頭には、日本人は白色人種と比べて肉体的に劣っているとされた。高橋義雄は1884年9月の著書『日本人種改良論』の中で、日本人が白色人種と比べて10cm以上身長が低いことを嘆き、西洋人と日本人の結婚を推し進めることでこの体格差を埋め、「肉体的に優秀で美しい日本民族」として日本人を「改良」するべきだと主張した。また、1931年に開催された「ミス・ニッポン・コンテンスト」では、医学的な検査も選考に影響を与えており、身長や体重の増進が強調された。ジェニファー・ロバートソンは、このミスコンの裏に、女性を美しく「理想的で優秀な体格」をもつ「素晴らしい次世代」を産む母体として評価する優生学的な動機があったと指摘している。ファッション研究者の小山有子によれば、当時女性の体格の向上を図るために体育の導入、衣服の改良、正しい姿勢の啓蒙などが行われたという。
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