家族性好酸球増多症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:01 UTC 版)
詳細は「家族性好酸球増多症(英語版)」を参照 家族性好酸球増多症(familial hypereosinophilia;HEFA)は、持続的な血中好酸球上昇を特徴とする稀な先天性疾患であり、好酸球増多症と診断されることが多い。常染色体優性遺伝で、家族調査により、原因となる遺伝子が第5染色体のq31-q33の位置、マーカーD5S642とD5S816の間にあることが判明している。この領域には、インターロイキン-3(英語版)、インターロイキン-5、コロニー刺激因子2の3つの遺伝子を含むサイトカイン遺伝子群が存在しており、これらの遺伝子は好酸球の発生と増殖を制御する機能を持っている。しかし、これらの遺伝子のプロモーター、エクソン、イントロン、あるいはインターロイキン-3やコロニー刺激因子2の共通遺伝子エンハンサーには、機能的な配列の遺伝子多型は認められない。この事から、家族性好酸球増多症の主な欠陥は、これらの遺伝子の何れかの突然変異ではなく、この染色体領域内の別の遺伝子にある事が示唆される。この疾患における好酸球増加に関連した臨床症状や組織破壊は稀である。家族性好酸球増多症は、他の先天性および後天性好酸球性疾患と比較して、一般的に良性の表現型を有している。
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