客先での受け入れ試験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/25 09:30 UTC 版)
1949年3月、BINAC上で23命令からなるテストプログラムが実行されたが、完全には動作しなかった。BINACではそれ以前に以下のようなテストプログラムが動作している。 1949年2月7日 レジスタAからメモリに書き込む5行のプログラム 1949年2月10日 メモリチェックをする5行のプログラム 1949年2月16日 メモリに書き込む6行のプログラム 1949年3月7日 数の平方を求める23行のプログラムを217回ループさせた。停止時にも正常に動作していた。 1949年4月4日 メモリに書き込み、全種類の命令をチェックする50行のプログラム。エラーが発生するまで2.5時間動作した。その直後に再実行したところ31.5時間連続動作した。 ノースロップは1949年9月にBINACを受け取った。ノースロップの従業員は、BINACは、EMCCの施設内では正常に動作していたにもかかわらず、ノースロップへの納品後は適切に機能しなかったと主張している。いくつかの小さなプログラムは動作したが、製品として使おうとすると連続動作できなかった。 ノースロップでは、引き取りに行ったときに、出荷用に適切に梱包されていなかったのが原因であると考えた。EMCCは、出荷後の装置の再組み立てが正しく行われていないのが原因であると主張した。ノースロップは、セキュリティ上の理由から、EMCCの技術者が装置の再組み立てのためにノースロップの施設内に入ることを拒否した。その代わりに学校を卒業したばかりの新入社員に再組み立てを行わせた。EMCCは、設計の品質を証明した後で、それは完全に機能したと主張している。
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