実現しなかった寝台車航送-周遊船で活用された準備工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 06:20 UTC 版)
「十和田丸 (2代)」の記事における「実現しなかった寝台車航送-周遊船で活用された準備工事」の解説
本船を含む摩周丸(2代)以降建造の3隻では、洞爺丸事件以前の一時期行われていた寝台車航送の復活を目指し、その準備工事として、車両甲板の船2番線と船3番線の間の前部機関室囲壁の船尾側に短いプラットホームと、そこから船楼甲板の2等出入口広間につながる旅客用階段を設置していたが、旅客を寝かせたまま寝台車航送をしたいという 国鉄に対し、運輸省は安全上旅客は船室へ移動させるべき、としてその許可を与えず、結局寝台車航送は実現できなかった。しかし、この階段を使用することで、喫水線上約2mと低く、岸壁との間に容易にタラップを架けることのできる車両甲板中央部の舷門からの旅客の乗下船が可能となり、専用設備のない港でも旅客扱いができたため、これら3隻は、青函航路外への周遊船や、鉄道不通時の代行旅客輸送船としても使用され、特に本船は後述のフィンスタビライザーを装備したこともあり、はるか千島列島北ウルップ水道越えの北海道一周航海や東京への周遊航海を行っている。
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