定量的側面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/29 23:18 UTC 版)
ポリマー分子量を適切に制御するには、複官能基モノマーの量論比からのずれもしくは単一官能基モノマーの比率を精密に調整する必要がある。量論比からのずれが大きすぎると分子量は小さすぎるものとなってしまう。したがって、反応物の量論比からのずれが分子量に及ぼす影響を定量的に知ることが重要となる。また、反応物の混合物中に最初から存在する、もしくは望ましくない副反応から生じるかもしれない不純物の効果も定量的に知る必要がある。反応に関与する官能基を持つ不純物が存在すると、それを定量的に考慮しないかぎり分子量が劇的に低くなってしまう。 より有用なことに、混合物中の反応物の量論比からのずれを精密に制御することで望ましい結果を得ることもできる。たとえば、ジアミンが酸クロリドに対して過剰な場合、やがて酸クロリドが完全に消費されると二つのアミン末端を持ち、それ以上反応しないポリアミドが得られる。このことはカロザース方程式を拡張することにより以下のように表現される。 X n = ( 1 + r ) ( 1 + r − 2 r p ) {\displaystyle X_{n}={\frac {(1+r)}{(1+r-2rp)}}} r = N A A N B B {\displaystyle r={\frac {N_{AA}}{N_{BB}}}} ただし、NBB が過剰な側の分子数とする。 r = N A A ( N B B + 2 N B ) {\displaystyle r={\frac {N_{AA}}{(N_{BB}+2N_{B})}}} ここで、NB は単一官能基添加物の数である。NB にかかる係数2は一つの分子Bは一つの過剰な分子B-Bと定量的に同じ効果を持つためである。
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