定常状態法による導出とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 定常状態法による導出の意味・解説 

定常状態法による導出

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 14:53 UTC 版)

ミカエリス・メンテン式」の記事における「定常状態法による導出」の解説

系の別の解析イギリス植物学者ジョージ・エドワード・ブリッグズ(英語版)とイギリス遺伝学者J・B・S・ホールデンによって1925年行われた迅速平衡法では E + S ⇔ E S {\displaystyle \mathrm {E} +\mathrm {S} \Leftrightarrow \mathrm {ES} } が迅速に平衡達すると仮定されているため、 E SE + P {\displaystyle \mathrm {ES} \rightarrow \mathrm {E} +\mathrm {P} } の速度定数E + S ⇔ E S {\displaystyle \mathrm {E} +\mathrm {S} \Leftrightarrow \mathrm {ES} } の速度定数よりもはるかに小さ反応にしか成り立たない定常状態法によって求めることで一般の反応でも同様の式が成り立つことが証明される反応機構は同様で、 E + S ⇔ E S {\displaystyle \mathrm {E} +\mathrm {S} \Leftrightarrow \mathrm {ES} } について右向き速度定数をk+1左向き速度定数をk-1 とする。 定常状態では各酵素種の経時的濃度変化はないので、 d [ E ] d t = ( k − 1 + k + 2 ) [ E S ] − k + 1 [ E ] [ S ] = 0 ⋯ ( 1 ) d [ E S ] d t = k + 1 [ E ] [ S ] − ( k − 1 + k + 2 ) [ E S ] = 0 ⋯ ( 2 ) {\displaystyle {\begin{aligned}{\frac {d[\mathrm {E} ]}{dt}}&=(k_{-1}+k_{+2})[\mathrm {ES} ]-k_{+1}[\mathrm {E} ][\mathrm {S} ]=0\cdots (1)\\{\frac {d[\mathrm {ES} ]}{dt}}&=k_{+1}[\mathrm {E} ][\mathrm {S} ]-(k_{-1}+k_{+2})[\mathrm {ES} ]=0\cdots (2)\end{aligned}}} この反応機構ではEとESしか酵素種が存在しないので [ E ] + [ E S ] = [ E ] 0 ⋯ ( 3 ) {\displaystyle [\mathrm {E} ]+[\mathrm {ES} ]=[\mathrm {E} ]_{0}\cdots (3)} 反応産物ESよりk+2の速度生成されるので v = d [ P ] d t = k + 2 [ E S ] ⋯ ( 4 ) {\displaystyle v={\frac {d[\mathrm {P} ]}{dt}}=k_{+2}[\mathrm {ES} ]\cdots (4)} (1) または (2) 式と (3) 式を連立方程式みなして [ES] を求めると [ E S ] = k + 1 [ E ] 0 [ S ] k − 1 + k + 2 + k + 1 [ S ] ⋯ ( 5 ) {\displaystyle [\mathrm {ES} ]={\frac {k_{+1}[\mathrm {E} ]_{0}[\mathrm {S} ]}{k_{-1}+k_{+2}+k_{+1}[\mathrm {S} ]}}\cdots (5)} (5) 式を (4) 式に代入して速度v を得た後、分子分母をk+1 で割る。 v = k + 2 [ E ] 0 [ S ] ( k − 1 + k + 2 ) / k + 1 + [ S ] ⋯ ( 6 ) {\displaystyle v={\frac {k_{+2}[\mathrm {E} ]_{0}[\mathrm {S} ]}{(k_{-1}+k_{+2})/k_{+1}+[\mathrm {S} ]}}\cdots (6)} 速度パラメーターとして V m a x = k + 2 [ E ] 0 , K m = k − 1 + k + 2 k + 1 {\displaystyle V_{\mathrm {max} }=k_{+2}[\mathrm {E} ]_{0},\quad K_{\mathrm {m} }={\frac {k_{-1}+k_{+2}}{k_{+1}}}} と定義すれば、(6) 式は v = V m a x [ S ] K m + [ S ] {\displaystyle v={\frac {V_{\mathrm {max} }[\mathrm {S} ]}{K_{\mathrm {m} }+[\mathrm {S} ]}}} となる。

※この「定常状態法による導出」の解説は、「ミカエリス・メンテン式」の解説の一部です。
「定常状態法による導出」を含む「ミカエリス・メンテン式」の記事については、「ミカエリス・メンテン式」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「定常状態法による導出」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「定常状態法による導出」の関連用語

定常状態法による導出のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



定常状態法による導出のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのミカエリス・メンテン式 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS