始祖伝説と日本人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/30 05:06 UTC 版)
伝説は、ツォウ族の起源をこう伝える。 「人類の祖先(ニヴヌという女神)が、玉山の山頂に降り立った。その後で大洪水が起きたが、玉山にいた人たちや動物は生き残り、台湾各地に移り住んだ。ある兄弟は別れる際に弓を二つに分けてそれぞれ持って別れ、弟は南西の山麓へ降り、兄は北東へ旅立って「マーヤ」というものになった」。 後に日本統治時代を迎え、「北東」の方角から渡来し、自分たちとよく似た顔立ちを持つ日本人を、ツォウ族は兄の系統の「マーヤが帰ってきた」と見なした。その関係からか、ツォウ族は早々と「帰順」し、以降も対日感情は大変に良好だった。 台湾原住民の言葉では、大抵日本人を「リポン」と呼ぶが、ツォウ語では現在でも「マーヤ」と呼ぶ。音楽学者の黒澤隆朝は、ツォウ族の村でのフィールド調査の際、上記の伝説をモチーフとした歌を採録している。
※この「始祖伝説と日本人」の解説は、「ツォウ族」の解説の一部です。
「始祖伝説と日本人」を含む「ツォウ族」の記事については、「ツォウ族」の概要を参照ください。
- 始祖伝説と日本人のページへのリンク