如意自在とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 状態 > 自在 > 如意自在の意味・解説 

如意自在

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/12 07:52 UTC 版)

鳥山石燕百器徒然袋』より「如意自在」

如意自在(にょいじざい)は、鳥山石燕による江戸時代の妖怪画集『百器徒然袋』にある日本妖怪

如意(にょい)とは僧侶の持つ仏具のことで、孫の手のように背中を掻くためにも用いられていた[1]。石燕によるこの妖怪画の解説にも「如意は痒きところをかくにおのれがおもふところにとどきて……」と綴られており、背中などに手が届かない際に、自在に痒いところを掻くことができる如意を不思議な妖怪にたとえたものと解釈されている[2]

『百器徒然袋』に描かれているほかの妖怪たちと同様に、石燕が室町時代の『百鬼夜行絵巻』に描かれている如意を題材とした妖怪をもとにしてこの妖怪を描いたと考えられている[3]。如意を題材とした妖怪は真珠庵所蔵の百鬼夜行絵巻などにある(扇の妖怪と共に描かれている爪の長い茶色の妖怪)[4]。東京国立博物館所蔵のものにはそれとはまた別の形状の羽根が生えて飛んでいる如意の妖怪も描かれている[2]

平成以後の解説

妖怪漫画家水木しげるの著作における解説には、付喪神(器物が変化した妖怪)の一種であり、孫の手同様に長い腕と指で痒いところを掻く妖怪とある。油断すると爪で手痛い傷を負わされるとされている[5][6]

脚注

  1. ^ 如意”. 東京国立博物館. 2011年10月20日閲覧。
  2. ^ a b 稲田, 篤信、田中, 直日 編『鳥山石燕 画図百鬼夜行』国書刊行会、1992年、301頁。ISBN 978-4-336-03386-4 
  3. ^ 村上健司編著『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、254頁。 ISBN 978-4-620-31428-0 
  4. ^ 真保亨 『妖怪絵巻』 毎日新聞社 1978年 233頁
  5. ^ 水木しげる『決定版日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』講談社、2014年、524頁。 ISBN 978-4-06-277602-8 
  6. ^ 水木しげる妖鬼化』 5巻、Softgarage、2004年、132頁。 ISBN 978-4-86133-027-8 




如意自在と同じ種類の言葉

このページでは「ウィキペディア」から如意自在を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から如意自在を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から如意自在 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「如意自在」の関連用語

如意自在のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



如意自在のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの如意自在 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS