大数の体系化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/18 21:01 UTC 版)
宇宙の大きさは(当時信じられていたよりも)大きめに、砂粒の大きさは小さめに見積もって議論し、それでも宇宙を埋め尽くすのに必要な砂粒の個数は、言葉で表現できることを示すのが本書の主題であった。 アルキメデス以前には、万までの数に固有の呼び名があり、万を数えることによって万の万(億、108)までは数えることができた。そこで、108 までの数は「第1級の数」、108 を「第2級の数の単位」と呼び、これを億まで数えることにより、108 から 1016 までを「第2級の数」と呼んだ。以下同様に、第3級の数、第4級の数と進み、第億級の数まで考えた。この最後の数は P := 10 8 ⋅ 10 8 {\displaystyle P:=10^{8\cdot 10^{8}}} P 10 8 = 10 8 ⋅ 10 16 {\displaystyle P^{10^{8}}=10^{8\cdot 10^{16}}} である。これは、1 の後に 0 が8京個並んだ数である。 以上のように、アルキメデスの数の体系は万を基本としており、英語などの千進法ではなく、現代のギリシア語、中国語、日本語の万進法と共通点がある。 アルキメデスはまた、後で行う 10 の冪乗の計算のために、指数法則 a n × a m = a n + m {\displaystyle a^{n}\times a^{m}=a^{n+m}} に相当する事実に言及している。
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