大出現の予測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 23:08 UTC 版)
彗星から放出された塵は、何回も公転したり他の惑星の重力の影響を受けたりしているうちに次第に拡散していくが、しし座流星群の塵はあまり拡散が進んでおらず、彗星の軌道を中心にした管状の範囲に塵が集中している。これはダストトレイルまたはダストチューブと呼ばれる。このダストトレイルの位置を放出された年ごとに計算することで、イギリスのデイヴィッド・アッシャーらは、流星群が大出現する時刻と規模を正確に予測することに初めて成功した。アッシャーはダストトレイルが受ける惑星の重力の影響や、塵が受ける光圧(太陽光から受ける圧力)も考慮して1998年以降のしし座流星群の出現について予測を行い、極めて高い精度で極大時刻を的中させた。特に、東アジアで2001年に見られた大出現では、最大出現時刻の誤差はわずか5分程度にとどまり、それまで24時間以上外れることも珍しくなかった流星群の極大時刻予報に大きな変革をもたらした。
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