多孔質型酸化被膜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:40 UTC 版)
アルマイトとして知られているアルミニウムの表面加工が有名である。電解液条件を整えた液体の中で地金金属を陽極酸化でイオン化し、表面近傍で厚い酸化被膜層(Al2O3;数百Å)を形成させる方法である。このアルマイトで生成される酸化被膜の構造は表面に向けて多数の微細な孔(穴)を有した多孔質層となっている。この孔は陽極酸化処理時に流れた電流の通り道が結果として残ったものである。ただし、ほとんどのアルマイト処理は陽極酸化処理後に封孔処理を行うので、アルマイト製品の表面に孔は残っていない。ただしアルマイト表面に塗装が必要な製品は塗装の密着性向上の為、あえて封孔処理を抑えている。これによりアルマイト表面では非常に強い塗装の密着性を示す。フライパンのフッ素樹脂塗装などに利用されている。
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