多価接着分子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 09:35 UTC 版)
多価接着分子(Multivalent Adhesion Molecules:MAMs)は、大腸菌 E. coliやビブリオ属 Vibrio(コレラ菌や腸炎ビブリオを含む)、エルシニア属 Yersinia(ペスト菌などを含む)、緑膿菌 Pseudomonas aeruginosa などのグラム陰性細菌で広く見出されているアドヘシンファミリーである。MAMは、宿主組織の細胞外マトリックスタンパク質や負電荷脂質と特異的に結合する哺乳類細胞侵入(mammalian cell entry: MCE)ドメインの縦列反復を含む。MAMは多くの臨床上重要な病原菌に豊富に存在するため、予防や治療のための抗感染症薬の標的として注目されている。MAMを標的とした阻害剤の使用は、ネズミの火傷における多剤耐性Pseudomonas aeruginosa の繁殖菌数を有意に減少させる。
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