変形菌類の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 01:09 UTC 版)
変形菌類に関しては、その生活環が明らかになった段階で、すでにド・バリが1859年には菌類とは異なる生物群であるとの指摘がなされていた。上記のようにウェブスターもその書に変形菌類の記述を含めてはいるものの、菌類とは別系統の生物であるという点だけでなく、含まれている各群に関しても互いに近縁かどうかを「不明確」と言い、専門家が異なれば「一部を別の場所に分類するはず」と、多系統であるとの判断を示している。先述のホイッタカーが系統に3方向を認めた上で体制の発達段階の低いものを原生生物とまとめたように、後続の研究者も単細胞やそれに類する体制の生物を原生生物としてきたこともあり、変形菌類もそこに含める事例も多く、この類を菌界から切り離す扱いは珍しくなかった。分子系統の情報は明らかにこの類が菌類とは別系統であり、その上に多系統であることを示し、現在ではこの類を菌界に含めない扱いが定説である。 細胞性粘菌(タマホコリカビ) ラビリンチュラ類 変形菌類(クモノスホコリ)
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