塩せき・無塩せき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 01:02 UTC 版)
ハムやソーセージなどの肉加工品を製造する際には、風味や肉質、保存性の向上などの目的で原料肉を食塩や発色剤(亜硝酸ナトリウムなど)、砂糖、香辛料などに漬け込む工程があり、これを塩せき(えんせき、英: Curing)という。日本では、塩せきの手法が公正競争規約により定められており、例えば、塩せきの期間はハムで5日間以上、ベーコンで5日間以上、ソーセージで3日間以上となっている。 なお、無塩せきの表示のある加工品は、塩せきの工程が全く行われていないという意味ではなく、塩せきの際に発色剤を用いていないという意味である。 「塩せき」をすべて漢字表記にしたものは「塩漬」である(「塩析」は別の用語であり誤記)。ただし、本来「漬」の音読みは「し」であり、読み間違いが一般化したものと思われる。食品加工の研究者である磯部晶策によれば、食肉に塩水をインジェクション(注射)する行為と本来の塩漬(えんし)とを区別するために、前者を「塩せき」又は「えんせき」と呼ぶのではないかと述べている。
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