地方の政法委と公安機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 21:14 UTC 版)
「中華人民共和国の警察」の記事における「地方の政法委と公安機関」の解説
各行政区の党委員会には政法委員会が設置され、当該行政区の地方政府の公安機関および下位行政区の政法委員会を指導監督している。通例、党委員会の枢要職にあるものが政法委員会の書記となるとともに、政法委員会の書記以下の地位にあるものが公安機関の責任者となることで、党の優位性が確保され、公安機関に対する指導監督がなされている。 省級行政区地方政府の公安機関としては、省・自治区には公安庁が、直轄市には公安局が設置されている。これらの下級結節として、市(副省級市・地級市・県級市)・県・旗・地区・自治州には公安局、市轄区には公安分局、盟には公安処が設置されており、また地域には警察署・派出所が配されている。地方政府公安機関の経費については、当該地方政府の予算で負担されている。上記の通り、これらの公安機関は公安部を頂点とする上級結節の指揮監督に服しているほか、公安部の職員が地方政府の公安機関の幹部職として派遣されるケースや、逆に地方の公安機関の職員が公安部に異動するケースもしばしば見られる。 これら地方政府の公安機関の実施部隊にあたるのが人民警察(民警)である。なお人民警察法では、公安機関の他にも国家安全機関、監獄および労働教養管理機関の人民警察、および人民法院・人民検察院の司法警察も規定されているが、実際には、特に一般警察活動については公安機関の人民警察(公安民警)がほとんどの権能を負っているため、単に「民警」と称した場合は公安民警を指す場合が多い。
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