国定教科書の中の明治節
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昭和の修身教科書は明治節について説いていた。たとえば1936年発行の尋常小学修身書児童用巻3(小学3年生用)には次のように記載されていた。 十六 明治節我が国の祝日は、新年・紀元節・天長節・明治節でございます。新年は1月1日・3日・5日で、年の始めを祝い、紀元節は2月11日で、神武天皇の御即位の礼をお挙げになった日を祝い、天長節は4月29日で、天皇陛下のお生まれになった日を祝うのであります。 明治節は、11月3日で、明治天皇の御恩を仰ぎ、明治の御代の栄えを祝う日でございます。この日、宮中では厳かな御儀式があり、明治神宮では、賑やかなお祭りがございます。 神武天皇が我が国のもとをお固めになってから、御代々の天皇はその御蹟を受け継いで、臣民を子のようにお慈しみになり、我が国を盛んになさいました。明治天皇は長い明治の御代の間に、臣民の幸せをお図りになり、我が国が、世界の国々に負けないほどに開け進むようになさいました。それから、我が国は、朝日の昇るような勢いで、盛んになってきたのであります。 私たちは、いつも明治天皇の御恩を忘れず、よい日本人となって、ますます我が国を盛んにするようにしなければなりません。 十七 国旗 今日は明治節です。どの家にも、日の丸の旗が、朝風に勢いよく翻っています。〔以下略〕 — 文部省、『尋常小学修身書 児童用 巻3』 児童用修身書の明治節の挿絵は明治神宮例大祭の南新門前を写したものであった。
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