国務総理への指名と撤回
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/28 18:43 UTC 版)
金秉準の名前は国務総理候補として何度か挙がってきた。 2006年3月に盧武鉉大統領下で李海瓚首相が辞任した際には盧の考えを理解している人物として後任候補に名前が挙がり、盧武鉉大統領も何度か金秉準に打診したが、結局は韓明淑が新首相となった。 朴槿恵政権下の2014年4月に当時の鄭烘原首相がセウォル号沈没事故の初動対応で批判を浴びた責任を取って辞意を表明した際には、鄭の後任に指名された安大熙が弁護士時代に不透明な高額報酬を得ていた疑惑が浮上して指名を辞退、続いて指名された文昌克は過去の親日的とされる発言が問題視され、やはり辞退に追い込まれるなどしてなかなか後継が決まらなかったため、金秉準の名前も候補として取り沙汰された。 2016年10月に朴槿恵大統領が国家機密を長年の親友だったチェ・スンシル(崔順実)に漏洩していたことが発覚して政権支持率が急落した際、当面の打開策として挙国一致内閣を樹立すべきとの声が高まり、新政権の首班候補として金秉準の名前が挙がった。11月2日、朴槿恵大統領は黄教安首相の後継として金秉準を新首相に指名した。野党に近い人物である金秉準の首相指名は朴大統領としては野党に配慮した結果だったが、事前に野党への相談がなかったためにかえって反発にあい、議会承認に必要な人事聴聞会すら開催の目処は立たなかったため、11月8日に朴大統領は金秉準への首相指名断念に追い込まれた。
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