和名とその混乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 14:07 UTC 版)
本属に属する日本産の種の和名については、〇〇トウヒレン、〇〇ヒゴタイ、〇〇アザミとあり、紛らわしい。北村四郎は、平凡社刊の旧版『日本の野生動物 草本III』で「日本ではこの属ははじめよく理解されないで、トウヒレンとか、ヒゴタイとか、アザミとかに比較されて、名もはなはだ不統一で、でたらめの感が深い」としている。 「トウヒレン」は「塔飛廉」の意で、日本産の種、セイタカトウヒレンを意味したものと考えられている。北村によると「飛廉」とは、中国名でキク科ヒレアザミ属 Carduus のことであるが、セイタカトウヒレンの直立した総状花序のようすを「塔」に見立て、「塔飛廉」としたという。牧野富太郎による「唐飛廉」説もある。「ヒゴタイ」は同じキク科にヒゴタイ属 Echinops があるが、あまり似ていない。「アザミ」についてはアザミ属 Cirsium に似ていることからつけられたと考えられるが、本属の種にはアザミ属の種のように葉に刺がないため容易に区別がつく。
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