史蹟指定の経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 07:20 UTC 版)
明治天皇聖蹟の一部は史蹟名勝天然紀念物保存法によって史蹟に指定された。同法の制定は史蹟名勝天然紀念物保存協会が運動母体になった。同協会は民間任意団体であったが、事務所を内務省内に置き、地方改良政策を実施する内務省地方局からバックアップをうけた。かねてから東京帝国大学の黒板勝美が同時代のドイツに学んで史蹟名勝保護を国民教化の手段とすることを唱えていた。国民教化は日露戦争後の地方改良政策とあいまって内務省の史蹟名勝保護に発展した。史蹟名勝天然紀念物保存協会は1911年に発足した。侯爵徳川頼倫を会長とし、高官や華族や学者が参加した。ドイツなどの文化財保護を意識して、史蹟名勝保存により愛国心を高める啓蒙活動を目指した。同年3月に法律制定を求める建議案を貴族院に提出し、世論の喚起をはかった。
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