可能表現の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 16:10 UTC 版)
かつては可能動詞を使わず、動詞の可能を表すには助動詞「る・らる」(現代の「れる・られる」)を用いていた。今は「読む」のような五段活用動詞の可能を表すには、専ら可能動詞を使って「読める」とするが、鎌倉時代頃には「読まるる(読まれる)」の形のみが認められていたのである。 可能動詞の発生は室町時代まで遡るが、多く用いられるようになったのは近代に至ってからである。 そうして可能動詞の使用が一般に広まるにつれ、逆に旧来の可能表現「れる」が耳慣れないという理由だけで疑問視されるような風潮も現われてくる。例えば「○○方面へは行かれません」という道路標識を見て「間違いではないか?」と行政に問い合わせることなどがある[要出典]。しかし「行かれる」など一部の「動詞+れる」については、これを可能の意味で使うことはしばしば行われている。 可能動詞の例五段活用動詞可能動詞元来の可能表現あ・わ行会う 会える 会われる か行行く 行ける 行かれる が行漕ぐ 漕げる 漕がれる さ行貸す 貸せる 貸される た行打つ 打てる 打たれる な行死ぬ 死ねる 死なれる ば行飛ぶ 飛べる 飛ばれる ま行編む 編める 編まれる ら行釣る 釣れる 釣られる
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